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夏を迎える準備を 23日から「熱中症警戒アラート」の運用がスタート 熱中症の注意点や対策は? 「暑熱順化」で汗をかくトレーニング

2025年4月22日 18:37
夏を迎える準備を 23日から「熱中症警戒アラート」の運用がスタート 熱中症の注意点や対策は? 「暑熱順化」で汗をかくトレーニング

夏を迎える準備が着々と進んでいますが、4月23日からは、今年の「熱中症警戒アラート」の発表がスタートします。日に日に暑さが増す中、注意点や対策を取材しました。

先週から山陰を襲っている夏のような暑さ。4月17日には鳥取砂丘で高校生が倒れ、搬送されたほか、20日は倉吉市関金町で草刈りをしていた50代の男性が心肺停止の状態で病院に搬送されました。ともに熱中症の疑いがあるということです。

春も油断できない熱中症。鳥取県東部消防局で聞きました。

鳥取県東部消防局 竹内賢司 救急係長
「4月に関しましても、まだ暑さに慣れていない状態で屋外作業等されますと、熱中症になる可能性が十分に潜んでいます」

一日の寒暖差が大きい春だからこその注意点も。

鳥取県東部消防局 竹内賢司 救急係長
「服装に迷ってウインドブレーカーとか厚着のものを着られると、急に気温が高くなった時にサウナスーツを着たような状態で作業されることもありますので、気温に適した服装がひとつ大事なポイントになってくるかと思います」

そして、夏本番を控える中で、今からできる対策については。

鳥取県東部消防局 竹内賢司 救急係長
「熱中症を防ぐという意味で、暑い環境に出ないのもあるのかもしれませんが、汗をかくのもひとつ大事なポイントになってきますので、少しずつ暑さに慣れながら、汗をかきながら、真夏を迎えるようにしていただけたらと思います」

◇◇◇

夏に向けて重要なのが「暑熱順化」と呼ばれるものです。「暑熱順化」は身体が暑さに慣れることを意味します。

実は、消防隊員の方も春ごろから、防火スーツを着て少しずつ負荷を増やして夏に向けて汗をかくトレーニングをされるそうなんです。

まだ暑さに慣れていない体は、うまく汗をかくことができず、体内に熱がこもって熱中症になりやすくなりますが、トレーニングなどで汗をかきやすい身体にすることで熱を逃がし、熱中症になりにくくなるんです。

有効な運動として、ウォーキングやジョギング、サイクリング、室内でのストレッチや入浴などがあります。大切なのは、

・しっかり汗をかくこと
・水分、塩分を取ること

です。「暑熱順化」には個人差があり、2週間ほどかかる人もいます。今の時期から継続して、生活に取り入れるのがオススメ。

そして23日からは、「熱中症警戒アラート」の運用が今シーズンもスタートします。危険な暑さが予想される場合に、警戒を呼びかけるもので、環境省と気象庁が共同で発表します。

基準となるのが「暑さ指数」。温度、湿度などを基に推計した値で運動の目安となります。最も危険な「特別警戒アラート」は過去に例のない、命に関わる暑さとなる目安。去年から運用が始まって実際に発表されたことはまだありません。

しかし、「警戒アラート」は去年、鳥取県で40回、島根県で41回発表されています。身体づくりや情報収集を行って安全に夏を乗り切りましょう。

最終更新日:2025年4月22日 18:37