ガソリンの定額補助制度が始まる 山陰への影響は? 1週間ごとに値下がりし最大10円まで拡大する予定 鳥取県
私たちの生活に欠かせないガソリンなどの燃料価格を抑えようと、5月22日から定額引き下げ措置が始まっています。山陰への影響を取材しました。
客
「おお~~!!なんぼ下がっとる、5円くらいか?」
鳥取市のガソリンスタンドであがった驚きの声。そのわけは、21日の値段に比べて22日は、6円ほどの値下がりとなったためです。
石破茂 首相
「ガソリン・軽油についてはリッターあたり10円引き下げます。ガソリン価格が現在のリッターあたり185円程度の水準であればそれが175円程度になる」
石破首相が4月に発表したガソリン価格の引き下げ。物価高対策として、政府の基金を使って実施されました。石油の元売りに補助金を支給することで、私たちが購入する燃料価格も抑えられる仕組みで補助金額には、燃料ごとに引き下げ制限が設けられています。
ガソリンの全国平均小売価格は5月19日時点で1リットルあたり182.1円。22日から補助制度が始まり1週間後に平均価格が5円下がる試算です。補助制度がない場合、予想価格は184.5円と2.4円分差があるため、その額も補助を行い合計7.4円の補助金が石油の元売りに支給されます。今後は、1週間ごとに1円ずつ値下がり幅が増えるように補助額を増やし、最大10円に到達するまで拡大する予定です。
一部ではすでに値下げされたスタンドも。
客
「きょうを狙ってきました。今、厳しいじゃないですか色々と。少しでも安くなったら助かるなと思って」
「多い時で(月に)3回とか給油する時はあるので、家計的にも負担は減りますし、うれしいかなと」
車移動が多くなる山陰地方。仕事で車を使う企業ではこんな声も。
新潟運輸グループ鳥取営業所 木下達也 所長
「数年前の単価に比べるとはるかに上がっておりますので、経費として圧迫していた分は若干は楽になるのかなと。有難い…んですけど、すごいありがとうってところにはなかなか行きつかない」
14台のトラックを所有し、運送業を行うこちらの営業所。燃料の値段が下がっても2024年問題で労働時間が制限されていて、人手不足の課題が残るといいます。
新潟運輸グループ鳥取営業所 木下達也 所長
「無駄な走行距離を無くしていこうというのもしていますし、随時低燃費の車に入れ替えてはいるんですけどなかなか追いついていない現状。安心はできないですね」
資源エネルギー庁によると、この補助金による引き下げは、流通の混乱を避けるため、段階的に行うとしています。定額措置の終了時期は未定となっています。