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王子製紙新たな実証プラントが完成 木材から「糖液」や「エタノール」を生産 脱炭素化社会の実現に向けバイオマスへの転換を図る 鳥取県日吉津村

2025年5月21日 18:49
王子製紙新たな実証プラントが完成 木材から「糖液」や「エタノール」を生産 脱炭素化社会の実現に向けバイオマスへの転換を図る 鳥取県日吉津村

鳥取県日吉津村にある王子製紙米子工場に木材を活かしたエタノールなどバイオマス関連事業の実証プラントが完成し、5月21日に初公開されました。

王子製紙米子工場が初公開した実証プラントは、脱炭素社会の実現に向けて木材から「糖液」や「エタノール」を生産する施設で、これまでは石油から作られてきた製造プロセスをバイオマスへの転換を図ります。

21日は竣工式が行われ、王子ホールディングスの磯野社長や平井知事らがテープカットを行い完成を祝いました。

また、トークセッションも行われ、王子ホールディングスのCMキャラクター・トラウデン直美さんも登壇しました。

トラウデン直美さん
「地球温暖化の問題でCО2の排出に関してもどうやって減らしていくか、世界中の人が知恵をしぼっている中で、木でそれが少し解決する術があるんじゃないかという」

21日は実証プラントの見学会も開催。この実証プラントは、去年12月からすでに試運転を始めていて、今回の実証プラントの導入でバイオによるものづくりの基幹原料となる木材原料の「糖液」を年間3000トン生産する計画です。

また、基礎化学品の製造に利用できる木材原料の「エタノール」を年間1000キロリットル生産し実証していくとしています。加えて、持続可能な航空燃料の原料となるエタノールの実証実験にも取り組んでいくとしています。設備の規模は、日本最大級ということです。

王子ホールディングス 磯野裕之 社長
「資源循環型ないし、持続可能な社会を実現するような原料であり、燃料になるという形で、すごく大いに今後の脱炭素化社会に向けて重要なプラントになっていくだろうと思います」

王子製紙では今後、製紙業とともに、今回完成したプラントを活かした実証に力を入れ、2030年以降には、このバイオマス関連事業を本格稼働させていきたいとしています。

最終更新日:2025年5月22日 10:03