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重体事故を起こした3日後にひき逃げ事故 重大な事故の後の運転免許は? 事故対策として信号機をつけるにはいくつもの条件が…

2025年4月27日 6:27
重体事故を起こした3日後にひき逃げ事故 重大な事故の後の運転免許は? 事故対策として信号機をつけるにはいくつもの条件が…

ここからは気になる話題を取り上げる読み解くのコーナーです。
弁護士の濱田卓志さんとお伝えしていきます。

◇◇◇
3月31日、鳥取市松並町の信号機のない横断歩道で男子児童が普通乗用車にはねられ重体となる事故が発生しました。

これを受け、4月14日には、事故発生現場で再発防止のための緊急点検を実施。
警察官や小学校職員、地域住民らが参加し、再発防止のために何ができるのか対策の話し合いが行われました。

鳥取警察署交通第一課 竹矢秀雄 課長
「警察の方で対応できるものは早急に対応していきたい。取り締まりの強化と、適正な規制を進めていきたい。」

今後は横断歩道に近い停止線を1m以内でずらしたり、カラーで分かりやすい舗装をしたりするということです。
◇◇◇

神岡遼アナウンサー
「濱田さん、一番の安全対策としては信号の設置など考えられますが、信号機は設置できないのですか?」

濱田卓志 弁護士
「簡単には出来ません。道路交通法4条1項の規定に基づいて、都道府県公安委員会が「信号機設置の指針」を制定していますが、5つの必要条件をすべて満たし、かつ別に4つある条件のうち1つを満たさないといけません。」

その必要条件ですが、車の1時間の往復交通量が原則300台以上、
原則、隣接する信号が150m以上離れていることなどがあります。

さらに必要な別の条件として、事故発生状況や小学校、高齢者施設といった周辺施設、歩行者の利用頻度などのいずれかが該当する必要があります。

設置が簡単ではないことが分かりましたが、さらに見ていきたいのが、事故を起こした運転手についてです。

◇◇◇
4月3日、米子市の15歳の高校生が、安来市中海町の市道を自転車で走っていたところ正面からきた普通乗用車と衝突する事故がありました。

この事故で74歳の男がひき逃げなどの疑いで逮捕されましたが、この事故を起こしたのが、先月末に男子児童への重体事故を起こした男だったのです。
◇◇◇

神岡遼 アナウンサー
「濱田さん、3月31日に重体事故を起こし、その3日後にまた事故を起こしたわけですが、重大な事故を起こしたあとも普通に運転できるものなのですか?」

濱田卓志 弁護士
「運転免許の停止は都道府県公安委員会が行い、公安委員会が定めた出頭日に、運転免許証を持参して出頭することになりますが、この出頭日から免許の停止となりますので、事故後すぐに免許が停止されるわけではありません。」

鳥取市の事故現場を取材した記者によると事故を起こした車の車体には今回の事故以外でついたとみられる傷が複数あったということです。

身を守るために何ができるのか、しっかりと考えていく必要があります。

ここまで読み解くのコーナーでした。

最終更新日:2025年4月27日 6:27