今治市の山火事 梅雨を前に土のう設置 山の貯水能力低下で二次災害懸念
3月に今治市で発生した山火事。火事により山の貯水能力が低下し、二次災害が懸念されるとして、きょう、今治市が梅雨を前に応急的な対策を行いました。
3月に発生した山火事ではおよそ442ヘクタールが焼失しました。被害があった山で、今、急がれているのが…
杉本記者:
「私が立っている場所から上見てみますと、数十メートル先の方が茶色く焼け焦げているのが分かります。この場所、見下ろしてみますと、団地が広がっている場所なんです。きょうはこんな風に水路の掃除をしてくださっています」
水路の掃除、そして…梅雨を前にした二次災害の防止です。
けさ、朝倉地区の緑ヶ丘団地の裏山ではふもとに土のうを設置する作業が進められました。
焼けた山は水分を吸収する能力が低下している可能性があり、雨が降った場合、普段よりもふもとへと流れる水の量が多くなると懸念されています。
そのため、市は焼けた地面に溜まった灰や雨が民家に流れ込まないよう、応急的な措置として土のうを設置します。
緑ヶ丘団地では水が集まりやすい谷筋の4か所、あわせて60mにわたって対策が行われ、作業は今週中に完了する見込みです。
団地の住民:
「火事が収まったいうても、そういうこと(土砂災害の危険)があるんだなと。土のう設置してくれたのはよかったです/これを機会にいろいろ備えはいると思いますね」
今治市内には、民家と山火事の現場が隣接する場所がおよそ20か所あるということで市は今後、雨が降るタイミングで水の流れ方などを調査し、追加の対策が必要かどうかなど、検討していく方針です。
今治市建設部 矢野圭悟部長:
「こういった対策を市では行ってますが、まずは強い雨が降った時に警戒をしていただいて、早めの避難指示を出させてもらいますので、その指示に従っていただきたい」