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車いすの前輪がレールの溝に挟まり…列車にはねられ死亡した女性が生前訴えていたこと

2025年4月14日 18:35
車いすの前輪がレールの溝に挟まり…列車にはねられ死亡した女性が生前訴えていたこと

踏切内の事故を未然に防ごうと、けさJRの職員が松山市でドライバーに安全確認を呼びかけました。

愛媛県松山市では先月、車いすに乗って踏切を渡っていた女性が列車にはねられ死亡する事故がありました。女性が生前、訴えていたこととは…

「JR四国の者です。踏切での交通安全宜しくお願いします」

松山市のJR三津浜駅近くにある踏切で行われた啓発活動。JR四国の職員4人が車のドライバーに「警報機が鳴ったら必ずストップ」などと書かれたチラシを渡すなどして、安全な通行を呼びかけました。

JR四国 松山電気区 大野裕史さん:
「踏切を通行される際は一旦停止をして左右確認して安全に通行していただきたいと思っています」

「列車事故」という重大な結果につながるものの…身近にあり、子どもからお年寄りまで、様々な立場の人が通行する踏切。中には、車いすを使う人もいます。

黄色いイチョウをバックに笑顔を浮かべる女性。先月、松山市内の踏切内で起きた事故で亡くなった石川水緒さん(享年41歳)です。

杉本記者:
「事故が発生したのは、こちらの踏切です。事故が発生して3週間が経過していますが、線路の脇にはお花が供えられています。踏切をみてみますと、幅は車1台が通ることができるくらい。こちらの停止線から向こう側の停止線までは私が歩いて10歩ほどと、 比較的小さな踏切です」

石川さんは先月23日の午前8時頃、松山市安城寺町のJR予讃線の踏切で2両編成の普通列車にはねられ、その場で死亡が確認されました。

遺族によると、現場の状況などから石川さんは、乗っていた車いすの前輪が線路のレールの溝に挟まり、踏切内で立ち往生してしまい脱出することができなかったとみられています。

NPO法人 ぶうしすてむ 川崎壽洋理事長:
「夜になって分かったときは本当にショックでしたね。かなり行動力があるというか、やろうと思ったら突き進むタイプでしたね」

10年前、転落事故で首の骨を折り、車いす生活を送っていた石川さん。企業のHPが視覚障害者など障害者にとって使いやすいかどうかなどをチェックする仕事をしていました。

その傍ら…

川崎さん:
「どういうことが不便なのかとか、こういうこと手伝ってもらったら助かるとか、そういうことをずっと皆さんに訴えるような活動をしてきてたんですよ」