「黒い雨」訴訟 共に争う姿勢
広島への原爆投下後に降った「黒い雨」を巡る裁判です。被爆者健康手帳の申請が却下されたとして、岡山市の女性が県を相手取って起こした裁判の第1回口頭弁論が岡山地方裁判所で行われ、共に争う姿勢を示しました。
訴えを起こした岡山市の84歳の女性は、4歳の時に広島県内の自宅近くで黒い雨を浴び、被爆者健康手帳の交付対象の疾患である肝炎を患っています。このため去年3月に手帳の交付を県に申請しましたが、当時いた場所に雨が降った事が確認できないとして、7月に却下されました。
今日(10日)の第1回口頭弁論で原告側は、「着ていたピンク色の服が真っ黒になった」など当時の女性の記憶は鮮明で、供述は事実を認めるに十分足るものとして、交付申請は認められるべきと訴えました。一方、県側は科学的な根拠がない以上「黒い雨」を浴びた事実は認められないとして棄却を求めました。次回の裁判は8月19日に行われます。
最終更新日:2025年6月10日 18:56