静岡市民文化会館に子どもの遊び場オープン…その背景とは
静岡市の市民文化会館に、26日から子どもの遊び場がオープンします。
「雨の日に子どもが遊べる場が少ない」との子育て世代の声を受けて、取り組みが進められていました。
改修工事のため休館している「静岡市民文化会館」。その中に…
(髙山基彦キャスター)
市民文化会館の中にやってきました。
入口はいってすぐにマットだったり、すべり台など子どもの遊び場ができています。
25日、特別に招待された地元の園児たちも、楽しそうに体を動かしています。
26日から「こどもの遊び場」がオープン!
25日は、その事前内覧会としてメディアに公開され、招待された園児たちが一足早く楽しんでいました。
(高山キャスター)
Q遊んでみてどう?
(園児)
楽しい。
すべり台。
だって長いすべり台好きだもん。
3月閉鎖した「西河内こどもの遊び場」の代わりとなる施設として設けられ、4月26日から2026年3月までの土日と祝日に、誰でも無料で利用できます。
静岡市はいま、こうした屋内型の遊び場の充実を図っています。
その背景にはこんなことが…。
( 難波 静岡市長)
子どもの遊び場については、以前から「静岡市は雨の日に子どもが安心して遊べる場がない」という指摘はずっと受けていたので、できるところからやっていく。
静岡市には、「静岡科学館る・く・る」など、屋内で子どもが楽しめる施設は複数あるものの…。
( 難波 静岡市長)
科学館もあるし、子どもが仕事を学ぶようなところが清水にありますし、いろいろなものがあるにはあるんですけども、のびのびと体を動かして、雨の日に遊べるような施設が無いという状況はありましたので…
こうした状況から市は去年、各地に暫定的に遊び場を開設したり、民間事業者の遊び場開設に補助金を出すなどして支援。
これにより、市の独自の調査では…。
( 難波 静岡市長)
政令市の中では、人口あたりの子どもの遊び場面積は、多い部類に入っている。
屋内の遊び場について、市民がどう感じているのか話を聞いてみると。
( 静岡市民①)
少ないなと思います。
(記者)
Q雨の日はどうしている?
(静岡市民①)
家で過ごしている。
運転免許がないので私は家で過ごすしかないかなというのが…。
( 静岡市民②)
少ないかなと思います。
雨の日だと行く場所がないので、困ってます。
もうちょっと低年齢向けの遊ぶ場所が増えてくれるとうれしい。
浜松市では、ザザシティの中にある「浜松こども館」が、4年前に1億6000万円をかけて、大幅にリニューアル。
焼津市でも4年前に、おもちゃと絵本を楽しめる「ターントクルこども館」が、13億円もの事業費をかけて完成しました。
静岡市としては現状はスピード感を重視し、既存の施設を活用したい考えです。
( 難波 静岡市長)
例えば、焼津の「ターントクルこども館」のような素晴らしい施設ありますけども、ああいうものを新しく造るとなると、3年であるとか4年であるとか、かかりますので、今ある施設を使っていこうということで提供している。
こうした背景もあり、今回、静岡市民文化会館の中に、遊び場が誕生したのでした。
一方、こちらは「島田市こども館」。
乳児コーナーからボールプールなど、天候を気にせずに、目いっぱい体を動かして遊べる人気の施設です。
ただ、利用者の半数以上が市外から来ているというのです。
こちらの親子は、静岡市清水区からやって来たそうです。
( 静岡市清水区からの来場者)
SNSとかでも見たことがあって、それで見て来ました。
(清水は)支援センターとか、そういったところはあるがこういった大々的なところは、有料なところはあったりしますけど、あまりないかな。
(記者)
Q近くにもあってほしい?
( 静岡市清水区からの来場者)
ほしい、本当にほしいです****
こちらの親子は藤枝市から。
(藤枝市から来た親子)
藤枝市から。
(記者)
藤枝にもこういう場所ある?
(藤枝市から来た親子)
あります、でもやっぱりこちらの方が、たくさん体を動かせる走ったりもできるので、こちらを選びました。
難波市長は、遊び場は、自治体の垣根を越えて補う必要があるとの考えを示しています。
(難波静岡市長)
申し訳ないが、地域圏でお互い補っていくことが大事、島田市長から伺ったら、静岡市からものすごい人数来ているということでしたので、島田市には感謝申し上げたいけど、逆に言うと静岡市民には遠くまでいっていただいて申しわけないですけど、ひとつひとつ改善はしていきたい、いきたいではなく改善していっているところです。
【スタジオ】
(高山基彦キャスター)
25日、私も取材に行ってきました。
市民文化会館の「こどもの遊び場」では、マットや滑り台、的当てなど身体を使って遊べるエリアと、乳幼児用のおもちゃや絵本が置かれているエリアがあって、小さな子供から小学生まで楽しめる遊び場になっています。実際、会館の1F~2Fにかけて6か所に遊べる場所が設けられていいて、広く使っているので安心して子どもが遊べると思い見ていました。2026年3月29日まで土日祝日の開設で、8月は月曜日を除き毎日開設されることになります。
難波市長は、市政課題として「体を動かして雨の日に遊べる施設がない」と話しています。
今後の方針としては、「新しい施設を作るのは時間がかかるため今ある施設を活用していく」つまり、今回のような方法で増やしていきたいと説明。
一方で、地域圏でお互い補っていくことが、大事とも発言しています。
【マルチ画面】
では…中部地域でいつくかピックアップしました。
まず藤枝市の「れんげじいけスマイルホール」。
ボルダリングなどが出来る、大型の遊具や短距離走が出来るマットもあり、保育士や幼稚園教諭の資格があるスタッフが常駐しています。
焼津市のターントクルこども館は、1階は図書館、2・3階は有料エリアのおもちゃ美術館があります。
懐かしいおもちゃもあって、子供だけでなく大人も楽しめる施設です。
島田市のこども館は、短距離走が出来るマットのほか、マグネットで好きな形を作るなど、想像力をはぐくむ遊び場も設けられています。
共通しているのが、市外からの利用者が7割近いということ、実際に難波市長もこれらの施設に静岡市から行く人も多いと話しています。