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【備蓄米】5キロ2000円程度での販売広がる中…県内も13日から大規模販売でコメ農家・販売店の胸中複雑(静岡)

2025年6月12日 17:14
【備蓄米】5キロ2000円程度での販売広がる中…県内も13日から大規模販売でコメ農家・販売店の胸中複雑(静岡)

5キロ2000円ほどの備蓄米の販売が全国で広がりを見せる中、静岡県内でもあす13日から大規模な販売がスタートします。一方で、県内のコメ農家やコメ販売店が抱える複雑な思いとは?

(コメ農家 仁藤 丈也さん )
「(備蓄米が)5キロ2000円で出ていると思うが、並んで買っているような状況を見ると、これが買われる方の適正な価格なのかな。実際作っている側にすると(2000円/5キロ)だともう完全に採算が取れません」

こう語るのは富士市でコメ農家を営む仁藤さん。田植えをしてから1か月がたちますが、その間に備蓄米が大放出されるなど、めまぐるしく変わるコメを巡る状況に不安も…。

(コメ農家 仁藤 丈也さん )
「(備蓄米放出だけでなく)まず生産の現場に安心するようなコメントを1つ2つもらわないと、僕らはただ走らされてるだけで不安でいっぱい。あくまでパフォーマンスでしかない」

農業資材や肥料などの高騰が続き、2025年も猛暑が予想される中、生産者に対する国のサポートを求めています。一方で気になるのが新米の価格です。仁藤さんのもとにはすでに取引業者から連絡が…。

(コメ農家 仁藤 丈也さん )
「取引業者2社からは、もう去年より高いですって話はもううかがっている。下がるということは多分ないかなと」

しかし、それは消費者への販売価格で、生産者が受け取るものとは大きな差があるのです。これについて、小泉農水相は…。

(小泉農水相)
「他の食料品と比べて米の流通は極めて複雑怪奇だと。ブラックボックスがあると。こういう指摘が多々寄せられています。ある(卸売り)会社は売上高は120%を超え営業利益は対前年比500%くらい」

コメ高騰の裏で「卸売業者」が大きな利益を上げていると指摘。そんな中、営業利益が前年比487%となったコメ卸大手の木徳神糧は。「市場価格を釣り上げたり買い占めや出し惜しみによって流通を阻害したりといった事実は一切ない」と反論。一方で、利益が上がった要因については「長年年にわたる『米余り』環境下での薄利多売という米穀卸売事業の構造的な低収益体質において、供給不足という市況の急変が勃発した結果の反動であり限定的な事象」としています。

全国各地に少しずつ広がり始めた備蓄米。

11日、農水省が発表した調査結果では、随意契約による備蓄米は静岡県内を含む36都道府県1675店舗で販売されていますが、地域によって差がある現状が明らかに。

これは静岡市内にあるコメ専門店。精米機があるため、随意契約で12トンの備蓄米を契約しました。入荷予定は未定ですが、無洗米の状態で5キロ1950円で2200袋ほど販売する予定だといいます。

(備蓄米契約コメ店)
「本来であれば10種類ぐらいの銘柄を置いているが、4月ぐらいからいろいろ考えて、このままだと物が持たないということで、消費者のみなさんに届けられるようにというのが使命だと思っているので、そこに手を挙げさせていただきました」

無洗米で販売するのは備蓄米特有の香りを考慮してとのことですが、手間がかかる上に他よりも安く販売するのはコメ店としてのプライドがあるからといいます。

(備蓄米契約コメ店)
「もちろんひと手間かかりますけど、やはりそこはコメ屋として買った人がクレームが出ないようなことを考えています。輸送費は国が持ってくれるというとこで、そこを考えた時に自分たちからすれば妥当な価格かなとは思っている」

そして、ここにきて業者間の取引である「スポット価格」にも変化が。

(備蓄米契約コメ店)
「流通スポット替えに関しては、多少下がってはきました。ですが、なかなか自分たちが求められるような価格にはなってないのが現状。石破首相が言っている5キロ3000円台には少し遠いかなという現状はある」

そんな中、静岡県内でもあす・13日から5キロ2000円ほどの備蓄米の販売が大規模に行われることがわかりました。

静岡県内では、まだわずかな販売しかされていない随意契約による備蓄米の販売ですが、いよいよあす13日以降、スーパーなどでの大規模な販売がスタートします。

県内に23店舗を展開するスーパーマーケットのバローは、あす・13日から9店舗限定で備蓄米5キロを2160円で合計4200袋販売する予定です。すでにバローは愛知と岐阜の店舗で備蓄米を販売していますが、開店前から列ができる店舗もあったということで、13日の販売も午前8時から整理券を配布するということです。バローは売れ行き次第で店舗ごとに追加販売するか検討するということです。

一方、県内に5店舗を展開する「ヒバリヤ」では、あさって・14日から全店で備蓄米5キロ2139円で約2000袋販売する予定で、午前9時から整理券を配布するということです。

新米が店頭に並ぶまであと3か月ほどとなる中、2025年こそ消費者に十分な量の新米を適切な価格で届けたいと、生産者の仁藤さんはきょうも汗を流します。

(コメ農家 仁藤 丈也さん )
「去年よりも1俵でも多くとりたいという思いで、昨年に比べ田んぼに来る回数は増えました。実際のところ作業時間は増やしている。それだけ熱をかけて作っているので、なるべく理解してもらって価格も納得してもらって買ってもらいたい」

最終更新日:2025年6月12日 17:14