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【梅雨入り早々】九州など大雨…近年水害繰り返した県内河川は水防対策進むも被災経験ある住民の思いは(静岡)

2025年6月10日 17:11
【梅雨入り早々】九州など大雨…近年水害繰り返した県内河川は水防対策進むも被災経験ある住民の思いは(静岡)

9日、平年より3日遅く梅雨入りした静岡県内。10日も広い範囲で雨となりました。

(記者)
「午前9時のJR静岡駅前です。雨粒は大きくありませんが、しとしとと雨が降っています。傘をさして足元を気にしながら歩く人の姿がみられます」

気象台によりますと、本州の南にある梅雨前線や湿った空気の影響で、11日朝までの降水確率は、午後4時半現在、東部、中部、西部ともに80%となっていて、ところによっては雷を伴い、激しく降る予想となっています。降り方によっては11日明け方までの間に大雨警報を発表する可能性があることから、県内全域に早期注意情報「中」を発表しています。

また、気象庁は10日、関東甲信越と北陸地方も「梅雨入りしたとみられる」と発表しました。いよいよ全国各地で本格的な雨の季節に…。

梅雨入り早々大雨となったところも。9日夜、気象庁は鹿児島県内に活発な雨雲が連なる「線状降水帯」が発生したと発表しました。

朝から発達した雨雲が次々と流れ込み道路が一面冠水。非常に激しい雨を観測し車が通れなくなった場所も。撮影者も、この後、引き返したといいます。

この映像でも激しい雨が降り続き…、道路が冠水。たまった水はガードレールが隠れそうになる高さにまで到達していました。

9日夜7時ごろには…、大粒の雨が降り続く中、冠水した道路にとまる一台の車。その後、レスキュー隊が駆け付けボートで救出しました。

鹿児島県内では大量の雨水によって川がどんどん勢いを増し…、流れ込んだ土砂で側溝が詰まり濁った雨水があふれた場所も。

本格的な大雨シーズンの到来で九州地方にもたらされている“危険な雨”

静岡県内にも、ここ数年、大雨に被害に見舞われた場所があります。

(記者)
「2度堤防の決壊した『敷地川』ですが、現在はほぼ復旧工事が終わっています」

2024年6月、西部と中部に「線状降水帯」が発生…、道路が冠水するなど各地で影響が出ました。

2023年6月に「線状降水帯」が発生し記録的な大雨に…。磐田市の敷地地区を流れる「敷地川」で堤防が決壊し、周辺の住宅が浸水するなどの被害が出ました。「敷地川」はその前の年にも台風の影響で堤防が決壊していました。

2度の決壊を受けて、県袋井土木事務所は復旧工事を進め、堤防が決壊した場所については5月末に護岸工事が完了しました。また、川の水をあふれにくくするため、川底をさらに深く掘るなど対策工事を進めているということです。

自宅が2度浸水被害を受けた住民に話を聞くと…。

(2度被災した住民)
「(生活は)ほとんど通常に近い。まだ雨が降ると(庭に残った)泥が流れてくる」
Q.決壊した場所は安心?
「安心安心、もう今度はいいじゃないかと思う。いまのところは安心」

ただ、決壊した堤防の工事はほぼ完了しましたが、下流の地域では対策工事が続いている地域もあり不安が残るといいます。

(2度被災した住民)
「下の方もまだ工事をやっている、完全に『敷地川』が『大丈夫。工事終わりました』になれば、ほっとするが、まだ途中、多少心配はある。九州でも『線状降水帯』といっている。 こっちに来たらドーンと大水が出たときに堤防がしっかりしないうちにきてしまうと心配」

気象台によりますと、11日明け方にかけて激しい雨が降るところがあり、引き続き最新の情報に注意が必要です。

最終更新日:2025年6月10日 17:11