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静岡・浜松に止まるひかりが増える!リニア後の計画に静岡県内の反応は

2025年1月31日 17:23
静岡・浜松に止まるひかりが増える!リニア後の計画に静岡県内の反応は

30日リニア中央新幹線を巡って大きな動きが…!

静岡県庁で行われた鈴木知事とJR東海・丹羽社長との2回目のトップ会談。

その終了後、丹羽社長はリニア開通後の「静岡のメリット」を具体的に示しました。

(丹羽社長)
「静岡と浜松に停車するひかりを、現在は基本のパターンで1時間に1本のところ、 名古屋開業の時点では1時間に2本、これは完全に均等の間隔とは言えませんが、およそ30分に1本にすることをこれを実現したいと考えております」

リニアが名古屋まで開通した後静岡駅・浜松駅のひかりの停車本数を現在のおよそ1時間に1本から2本に増やす方針を表明。

JR東海側がリニア開通後の東海道新幹線の具体的なダイヤについて言及したのはこれが初めてです。

リニアは現状、東京・品川から名古屋までの開通は最短でも2034年以降と見込まれ、名古屋までは40分、大阪までは67分で結ぶ計画です。

その分、東海道新幹線は輸送力に余裕ができ、JR東海はこれまで「全線開通時に停車本数が増加する」と示唆してきました。2020年、当時の宇野副社長は…。

(宇野副社長(20年3月24日OA))
「静岡や浜松といった主要の駅のサービスの提供、停車する新幹線の本数も増えていくことになる」
Q具体的な本数というのは?
「もう少し先の段階でということになる」

しかし、具体的なダイヤについてはJR東海側は明言をせず、川勝政権下で膠着状態が続いたリニア問題。

そこに2年前、切り込んでいったのが、当時の岸田総理でした。

(岸田首相(当時)(発言は23年1月)
「リニア開業後の東海道新幹線における静岡県内の駅等の停車頻度の増加について本年夏をめどに一定の取りまとめを行い、関係者に丁寧な説明を行っていきたい」

国が、リニア開通による静岡へのメリットを示す展開となったのです。

国交省の試算では、全線開通した場合は、静岡県内の新幹線の停車本数を現在の1.5倍に増やすことができ、10年間で1679億円の経済効果があると示しました。

ただ、この調査結果に、川勝前知事は猛反発。

( 川勝知事(当時)(23年10月23日OA))
「お粗末であきれている」「JR東海は民間の会社。ダイヤについて国がどうこう決めることはできない。ダイヤについて県民を喜ばせるようなことを言えないことはすぐにわかるはず。1.5倍停車回数が増える見出しが躍るようなことになったのは、国交省として、なんという仕事をしているんだろうと思っている」

結局、その後もJR東海側から具体的なダイヤの言及はなく、時間が過ぎていました。

そして30日。初めて示された具体的な本数。

静岡駅・浜松駅での新幹線「ひかり」の停車本数は、現在は1時間に1本ですが、リニアが名古屋まで開通した場合は、1時間に2本に増やし、大阪まで開業した際は、さらに増やすということです。

これには、鈴木知事も驚いたようで…。

(鈴木知事)
「相当踏み込んだ回答であったという風に思いますので、これは本当に私としてもびっくりしましたし、ある意味喜ばしい情報だったなという風に思っております。30分に1本ということになると相当お仕事をされている皆さんの動き方も変わってきますし、経済にあたえる波及効果が非常に大きいのではないかなという風に推測している」

静岡駅の近くで、市民に話を聞くと…。

(静岡市民)
「もともとリニアは関係ない(止まらない)県なので、その分ひかりの本数が増えた方がいいと思う人が多いのではないかなと思いますけどね」
「増えるというのは乗りやすくなると思うので混んだりするじゃないですか、普通にみんな乗れたりするからいいんじゃないかなと思う」
「駅で働いているので本数増やさないで。でも乗る側としたら助かるなと」

静岡市の難波市長は。

(難波市長)
「これは大変ありがたいこと。大歓迎ですね」

歓迎した一方で、あくまでも10年近く先の話だといい…。

( 難波市長)
「静岡は観光客数が非常に少ないので、とくにインバウンド、外国人の客が少ないのでそれを増やすことによってむしろJR東海がひかりあるいはこだまを止めたくなるような街にしていかないといけないと思っています」

一方、浜松市の中野市長は。

(中野市長)
「驚くと同時にわれわれにとって 非常に朗報だと」「競争力が高まると思っていますし、ビジネスチャンスを始め交流が活発になると大変期待しているところです」

問題解決の道筋をたてリニアを推進してほしいと訴えた中野市長。取材の終わりがけにはドクターイエローにちなんだこんな発言も。

(中野市長)
「先日のドクターイエローラストランの日にたまたますれ違いまして、あれ見るといいことがあるという話だったので、いいことあったなと」

一方、島田市の染谷市長は、このことによって「工事が早まることはない」と釘を刺しました。

(染谷市長)
「私は歓迎すべきことは歓迎すべきだと、ひかりの本数が増えていくことについては、ただこのことがこれから私たちと国とJR東海の、工事を早く進めましょうというところにつながるとは思っていない。別問題です」

リニアの早期着工へ姿勢を示したJR東海。今後の議論に影響を与えるのか。注目されます。

最終更新日:2025年1月31日 18:39
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