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難病で視力を失った男性 “光”をくれた盲導犬と最後の散歩「10年間ありがとう」引退までの日々 北海道

2025年5月17日 8:23
難病で視力を失った男性 “光”をくれた盲導犬と最後の散歩「10年間ありがとう」引退までの日々 北海道

目の不自由な人を支える盲導犬が、引退の日を迎えました。

難病で視力を失った男性と10年間、共に過ごし寄り添ってきた盲導犬の「ウィード」。

深い絆で結ばれた男性と盲導犬の姿を追いました。

難病で視力を失った男性 目となり支えた盲導犬「ウィード」

(表谷光剛さん)「待てだよ。待て」

札幌市に住む表谷光剛さんと盲導犬のウィードです。

表谷さんの目となり支えてきたウィードは、まもなく引退の日を迎えます。

表谷さんは難病の網膜色素変性症を患い、14年前に視力を失いました。

(表谷光剛さん)「絶望的なことしか考えられなくて、精神的にもどんどん追い込まれていった。涙しか出てこない」

絶望と不安の中にいた表谷さんに光を与えたのが、ウィードでした。

外出するときはいつも一緒。

ウィードは10年間、表谷さんに寄り添い、ともに生活してきました。

そんなウィードもまもなく12歳。

人間でいえば80歳を超え、北海道盲導犬協会が定める引退の時期を迎えます。

(表谷光剛さん)「なるべく笑顔で送り出したいなと思ってましたけど」

<引退まであと20日> 仕事中もそばで見守るウィード

(表谷光剛さん)「今座ってるんですかね、丸くなってます?」

介護事業の会社の代表を務める表谷さん。

仕事中もウィードはずっとそばで見守ります。

(表谷光剛さん)「我が息子っていう感じでいるので、本当に大事な大事な存在だっていうのははっきりしている」

同僚の宮下さんもウィードと一緒に仕事をしてきました。

(宮下さん)「(ウィードは)一緒に仕事している仲間みたいな意識はある。この二人が離れるというのは、あまり想像できないというのが正直なところ」

<引退まであと5日> お父さんが最後のシャンプー

この日は表谷さんが毎月欠かさず続けてきたウィードの最後のシャンプーです。

(表谷光剛さん)「最後だね、お父さんが洗ってやれるのはこれが最後だね。今までで一番きれいだよ」