【特集】地方にとっては“人口流出の春” 若者が東京を目指すワケ 就職で上京する女子大学生に密着!《新潟》
国が発表した人口移動報告によると新潟県は2024年、転出が転入を上回る「転出超過」となり、その数は5782人と全国で9番目の多さです。
一方、全国で突出して「転入超過」となった東京都。その数は7万9285人です。
こちらは、年代別で県内の人口の移動を表したグラフです。
黒いラインより上が「転入超過」、下が「転出超過」を表しています。
男女ともに10代、20代の若者の転出が目立っています。
上越市出身の富永さん。新潟市のアパートを引き払い、残りの春休みは地元・上越市で過ごすため家族と引越し作業に追われていました。
【父・暁さん】
「4年前のこの時期にこちらに引越してきてから、あっという間に4年が経ちまして地元に就職してくれるとうれしかったんですけど…」
【母・千春さん】
「もう本当に気持ちが強い子なので、頑張れって応援するだけですね」
大学時代には月に1度帰省していましたが、東京での仕事が始まると次に実家に帰るのはいつになるのか……
大好きな新潟での暮らしも、あとわずかです。
◆どうする?雇用の創出
雇用の創出……行政も動き出しています。
この春、JR新潟駅前の新たなオフィスビルに首都圏などのIT企業7社が拠点を構えます。市は、これらの企業に年間で最大5000万円を補助。若者にとって魅力ある雇用を生み出すことが狙いです。
そのお披露目会に招かれたのが市内の学生たち……。学生と企業が参加するワークショップが開かれました。
自分が目指す社会人像について考えを出し合います。
【新潟大学の学生】
「技術の人でも法律のことわかるとか経理のことわかるとか、逆もしかりで。という方が僕の理想に近いイメージで」
【IT企業の社員】
「うちの会社は特化してる人材が多くて、特化してる同士で部署を組んで、 そのリーダーで他部署の人と打ち合わせをして仕事を進めている感じです」
出された意見は、新しいことへの挑戦や高収入、地元に貢献したいなど、様々です。
【新潟大学4年生 伴 海羽さん】
「もともと東京とか関西、関東とか大きい企業がある所に 行こうと思っていたが、今回のイベントを通して新潟という選択肢もちょっとずつ自分の中で大きくなってきたと思います」
【新潟大学3年 金子 史彦さん】
「有名な企業、有名な技術を持っている企業の名で調べると 東京に行き当たるところで、県内でもおもしろいことができるということを知ることは、 少なくとも学生、私にとっては とても有意義だなと思っています」
【新潟大学4年生 前田 海人さん】
「新潟は何もないと言われがちで 学生の中では。すばらしい大人たちがいると思うので、そういう方たちと触れ合える環境さえあれば、学生はもっと新潟に就職しようと思うと思います」