“物価の優等生”は昔の話? 卵の価格が高騰 クリスマス前の洋菓子店にも影響 《新潟》
“物価の優等生”といわれたのが昔のように感じられる方もいるかもしれません。
卵の価格が今、高騰しています。クリスマスを控え準備を進める街の洋菓子店にも価格高騰の波は押し寄せています。
新潟市西区にあるスーパー「いちまん」。
(リポート)
「こちらに卵コーナーありました。売れ筋の商品を見てみてもどのサイズもすべて200円を超えています」
物価の優等生と呼ばれる卵がいまでは……
〈いちまん 高井栄二朗店長〉
「去年からずっと高値が続いているので安定して高値が続いている」
店によると特に9月ごろから価格が上がり、週に一度の特売日には1パック168円の卵を求め多くの客で店は混雑するといいます。
〈いちまん 高井栄二朗店長〉
「卵は絶対食べるものだから安定して供給できないお客様に届けられないというのが一番危惧しているところです」
去年春から夏にかけて1パックあたり300円を超える高値となった、たまごの平均小売価格。
いわゆる“エッグショック”と呼ばれました。
その後、落ち着きを取り戻したものの、今年8月から再び上がり始めていて……
農水省が発表した11月の平均価格は264円と平年より1割以上高くなっています。
鶏卵産業にくわしい専門家によりますと、今、価格が上がっている理由はクリスマスケーキや、おでんなどでたまごの需要が高まっているから。
さらに高騰の要因として懸念されるのが各地で猛威を振るう鳥インフルエンザです。
県内では11月5日、胎内市の養鶏場で感染を確認。約33万7000羽が殺処分されました。
〈江藤拓農水相〉
「今年の発生ペースはもう一番最悪だったときとほぼ同じペースになりますので」
鳥インフルエンザが大流行し過去最悪となった2022年と同等のペースで発生しているといいます。
卵の高値が続く中、このペースで流行していくと。今後さらに価格が上昇する可能性があるといいます。
スーパーのお客さんからは嘆きの声が……
〈買い物客〉
「毎日卵は食べます」
Q)例えばどんな(料理)?
「目玉焼きか卵焼き」
〈買い物客〉
「必要なものは買うけど卵食べなくていいかと言われたらそうはいかん」
卵の価格高騰の波はまちの洋菓子店にも。
クリスマスまで1か月を切り、ケーキの予約を始めるなど準備を進めていますが……。
〈パティスリースガマタ 菅又隆夫さん〉
「卵も高いでしょ。小麦粉もそうだし砂糖もそうだし、生クリーム、バター全部上がっています」
卵の仕入れ価格は昨年と比べ1割ほど上昇。
クリスマスシーズン多い日は1日40キロの卵を使うため価格高騰は大きく影響します。それでも多くの人にクリスマスケーキを楽しんでほしいと価格は昨年と変えずにいます。
〈パティスリースガマタ 菅又邦子さん〉
「お客さんに喜んでもらいたいのでとりあえずそのままで頑張ります」
価格上昇が続く食卓の必需品、卵……。
専門家によりますと、少なくとも年内は価格は下がらない状況が続く見通しだということです。