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【特集】コメはなぜ不足する事態に? 需要と供給を検証 収穫量調査に疑問の声も《新潟》

2025年6月7日 17:58
【特集】コメはなぜ不足する事態に? 需要と供給を検証 収穫量調査に疑問の声も《新潟》
備蓄米が全国の店頭に並びはじめました。今後、コメの価格がどうなるのか注目されますが、そもそもなぜ、コメが不足しているのでしょうか?改めてコメの需要と供給について検証します。

◆コメの需要と供給

まず、コメの「需要量」は消費者が求めているコメの量、この需要に対して十分な供給がないとコメが不足することになります。

普段、コメの需要があることはわかりますが、その「数量」が、どれくらいあるのかわかりません。

そこで、新米が出回る直前の6月末時点で去年7月からことし6月までの1年分を「見える化」して確定させることになっています。

◆「供給量」-「在庫」=「需要量」

まず、供給量が先にわかります。

去年6月末時点の在庫と去年のコメの生産量を足した量がこの1年の供給量になります。

そこから、消費して減っていってことし6月末、今月末に残る在庫を調べます。

「供給量」からこの在庫を引いた量がこの1年間に消費する量、すなわち「需要量」と見なされています。

こうして需要と供給を調べながらどのくらいコメを作ればいいか計画を立てているのです。

ただ、この供給量が正しいのかどうか議論を呼んできました。

どういうことかといいますと、この供給量は、国の収穫量調査で決定しています。この収穫量調査は、サンプルを抽出した推計のためその信頼性を疑う声もあるのです。

◆農林水産省の収穫量調査

おととし福井県で公開された農林水産省の収穫量調査の様子です。

収穫量調査は全国で8000か所の水田を無作為で抽出し1か所の水田の中から1平方メートルずつ3か所、あわせて3平方メートル分の稲を刈り取ります。

そして刈り取った稲の玄米をふるいにかけて、ふるいに残る玄米の重さから10アール当たりの収量を決定し全体の収穫量を推計しています。

◆収穫量調査にギモンの声も

ここで問題になるのは「ふるい」です。収穫量調査で使われるふるいの目、隙間の幅は1.7ミリです。

一方、実際に農家が、出荷のために使っているふるいの目は、1.85ミリ以上が多く、そこに差があるんです。

去年の収穫量調査では県内の10アール当たりの収量は536キロで、平年よりも6キロ下回っていました。しかし、農家は実感と違うと話します。

【農家 虎澤栄三さん】
「くず米はいっぱい出たんですよ。選別ではじかれたコメは確かに量が多かったんですよ。主食として回るコメはうちらから考えれば1割から取れてないという実感ですよね。新潟県内の他の知り合いに聞いても1俵(60キロ)くらい落ちてるって言ってたんですけどね」

ふるいの目について、農林水産省は、加工用のコメも含め全ての量を把握するため1.7ミリに設定していると説明しています。

この収穫量調査、およそ70年続いていますが、基本的に手法は変わっていません。この間、農作業の機械化、大規模化は進んできましたが、調査は手で刈り取っています。

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◆推計された収穫量に大きな誤差はないの?