【部活の地域移行】現状と課題は ことし9月から“土日を移行”の長岡市 指導者の確保に奔走⦅新潟》
中学校の部活動についてです。国は活動の主体を学校から地域へ移す方針を示しています。
長岡市ではことし9月から市内一斉に休日の部活動を地域に移行する予定です。
現状と課題を取材しました。
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ステージに響く音色。行われていたのは演奏会のリハーサルではなく中学生を対象とした講習会です。
会場は本格的な設備が整う市立劇場。指導するのはプロの演奏家です。
各学校の吹奏楽部の生徒たちは楽器ごとに分かれて指導を受けました。
<参加した中学生>
「同じパートの人たちみんなで集まることは少ないので楽しかったです」
「一つのパートに専門の先生がついていると思うと心強いと思ったり、分かりやすいなと思いました」
講習会が開かれた背景には部活動を取り巻く環境の変化があります。
中学校の部活動はこれまで学校が主体となって行われていました。しかし、これを段階的に地域へと移行……。
来年3月までにまずは休日の活動について地域が主体となって行うことを目指しています。
地域の活動は希望する生徒が対象です。
この日、長岡市内の大学に市の職員の姿がありました。
< 長岡市の担当者>
「地域の方々から皆さんから協力いただいて指導者になっていただきたいということできょうはお願いに来たところであります」
協力を呼びかけたのはサークルの代表を務める学生たちです。
地域移行に向けて課題となるのが指導者の確保です。そこで学生たちに協力を仰ぐことにしたのです。
<大学生>
「先生たちの負担が増えているのも十分わかっているのでスタッフは大事かなと思います」
「自分も部活動をしてきたのでなくすというよりかは自分も参加して盛り上げていきたいと思っています」
長岡市では部活動の指導を希望する人を対象に登録制度を設けています。研修会では救急処置の仕方や指導方法などを学びます。
<参加した人>
「生徒が納得して満足できるような活動ができるように取り組んでいけたらいいなと思っております」
部活動の地域移行を見据えて開かれた吹奏楽の講習会。
長岡市ではことし9月から地域や部活動の種目ごとに地域クラブを立ち上げ、市内一斉に休日の部活動を地域へ移行する予定です。
<長岡市スポーツ協会 室賀大樹 事務局次長>
「まだまだ活動を安心安全に進めるためには(指導者は)十分な数とは言えないのでもっと多くの地域の方のお力を お借りしたいです」
子どもたちが部活動に打ち込める環境をどう守っていくのか。
各市町村で取り組みが進められています。