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【戦後80年】十日町市の集落に保管 子どもに近づく戦争の足音…絵や書が伝えること《新潟》

2025年5月9日 19:40
【戦後80年】十日町市の集落に保管 子どもに近づく戦争の足音…絵や書が伝えること《新潟》

戦前から戦時中の昭和にかけて子どもたちが書いた絵や書が十日町市で展示されています。時代を追うごとに描かれたのは銃を手にした兵士や戦場の絵。まだ幼い子どもたちにも戦争の足音が近づいていたことを物語ります。

十日町市博物館で開かれている特設展示。

大正から昭和の戦後にかけて十日町市松之山地区の下川手集落の子どもたちが書いた絵や書が飾られています。

2700点あまりが保管されていて、時代背景を読み取れる歴史資料としてことし3月に市の有形文化財に指定されました。

(リポート)
「子どもたちが描いていたものの中にはこちらのように戦争をイメージして書かれたものも残されています」

勇ましく戦地へ向かう兵士の姿…銃弾が飛び交う戦場の様子など… 日中戦争が始まった1937年頃から時代を追うごとに戦争をイメージしたものが描かれています。

下川手集落の区長を務める福原諭祐さんです。

〈下川手集落 福原諭祐区長〉
「実際に子どもたちが戦場を見て書いたものではないわけですけども、子どもたちが目に触れる雑誌かわかりませんが、戦争を題材にしたものが子どもたちの周りに増えていった」

終戦を迎える前の年には戦地で戦う兵士にむけて感謝を表す百合の花が描かれていました。

〈下川手集落 福原諭祐区長〉
「集落の中でこれだけ子どもたちの書画がまとまって残っているのは非常に珍しいことで長く残していくために文化財を活用したイベントとか活動を続けていければいいなと思います」

子どもたちの作品ににじむ戦争の足音が迫る暮らし。終戦からことしで80年を迎えます。

最終更新日:2025年5月9日 19:40