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新潟水俣病の公式確認から60年 いまも続く苦しみ 「水俣病はまだ終わっていない」患者の訴え《新潟》

2025年6月2日 19:32
新潟水俣病の公式確認から60年 いまも続く苦しみ 「水俣病はまだ終わっていない」患者の訴え《新潟》

新潟水俣病の公式確認から60年を迎え、節目に行われた式典には環境相や原因企業の代表が出席しました。患者はいまも症状に苦しみ、国と企業との裁判も続きます。被害者団体の代表は「新潟水俣病は終わっていない」と訴えました。

公式確認から60年を迎えた5月31日。式典に参加した環境相や原因企業・レゾナックの社長を前に、被害者団体の代表が訴えました。

〈新潟水俣病第5次訴訟 皆川栄一原告団長〉
「被害者救済の課題が残されいまだに新潟水俣病は終わっていません」

生まれながら言語障害に苦しむ人もいます。県内でただ一人とされる胎児性水俣病患者の古山知恵子さんです。

〈胎児性水俣病患者 古山知恵子さん〉
「私をこんな体にしてどうしてくれるんですか、責任をとってください」

高度経済成長の時代、メチル水銀に汚染された川魚を食べた住民に広まった新潟水俣病。症状を訴える人がいる一方、行政の「認定審査会」で患者と認められない人もいます。

〈被害を訴える人〉
「私らの小さい時の生活をなにも知らない人たちにあなたたちを認めないと言われて、どうして私らが納得できるんでしょうか」

司法の場での争いも続き、新潟水俣病第5次訴訟は提訴から11年を超えました。高齢化する原告団は早期の政治解決を訴え、新たな救済制度も求めています。しかし…

〈浅尾環境相〉
「私もぜひ解決していきたいと思っております。ただ裁判にかかわることは現在裁判中なのでコメントができないことはご理解いただきたい。その他についてはしっかりと解決していきたい」

〈皆川栄一原告団長〉
「ただそれだけですか?わかりました」

浅尾環境相から踏み込んだ発言はなく、現行の「公健法」を「丁寧に運用する」といった発言にとどまりました。

〈新潟水俣病第5次訴訟 皆川栄一原告団長〉
「大臣は飾り物じゃないんです。熊本へ行っても新潟へ来ても同じような答弁じゃないですか情けないですよ!」

一方、原因企業の代表は…

〈レゾナックHD 高橋秀仁社長〉
「科学には世の中や世界を快適にしていく力がありますが、 それと同時に環境社会に影響を与える可能性があることを当社は忘れてはおりません」

式典を終えると足早に会場を後にしました。

〈新潟水俣病第5次訴訟 皆川栄一原告団長〉
「あれはひと事。メッセージを伝えに来たということで被害者がどうこうという考え方はないですね」

胎児性水俣病患者の古山知恵子さん。式典後の懇談会で浅尾環境大臣に支援を求める要望書を手渡しました。

〈胎児性水俣病患者 古山知恵子さん〉
「昭和電工が毒を流さなければ私たち患者は出なかったし、生まれなかったし、苦しまずに済んだ。できることなら私らしくひとり暮らししたい」

新潟水俣病の公式確認から60年。今もなお症状を訴え苦しむ人たちがいます。その悲痛な訴えはどこまで国と原因企業に届いたのでしょうか。

最終更新日:2025年6月2日 19:32