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【能登半島地震】活断層の“割れ残り”が佐渡沖に存在か…離島の避難 課題とは《新潟》

2024年2月4日 16:03

津波のおそれも

さらに今後、佐渡に近い活断層でマグニチュード7クラスの地震が発生した場合、県内の沿岸部に3メートルを超える津波が襲ってくる危険性があるといいます。

東京大学地震研究所 佐竹健治教授
「活断層から直角の方向に津波が大きくなる傾向がありますので、新潟県ですと直江津、上越とか柏崎とかの辺りで津波が大きくなるという傾向がありますし、あと佐渡も特に南部、小木の辺りは大津波警報レベルの津波になるということで十分注意して頂く必要があるということです。津波が来るまでの時間が太平洋側に比べて圧倒的に短いということですね。地震が来たらすぐに津波が来る」

新潟地震で津波被害

佐渡市の両津湊に住む星野正夫さん(77)です。自宅があるのは海から300メートルほどの場所。

星野正夫さん
「津波は地震が来ればくると思ったよ。かなりの勢いで加茂湖の中に水がどんどん入ってた、すごい勢いだったね」

元日を襲った大きな揺れ。避難所にやって来る住民たちの中には星野さんの姿もありました。

星野正夫さん
「新潟地震の時に津波で家がやられたもんだから、慌てて逃げてきた」

1964年に発生した新潟地震。佐渡の両津には3メートルの津波が押し寄せ多くの家屋が浸水しました。星野さんの自宅も水に浸かりました。当時は避難生活も経験したといいます。石川県の避難所について心配していることがありました。

「体が冷えるし」

星野正夫さん
「食べ物と飲み物と風呂だね。実際になったら体は冷えるし、年取った人は特に大変だと思う」

過酷な避難所生活

過酷な避難所での暮らし。増えているのが“災害関連死”です。避難生活などで亡くなる人が出ています。多くの助けられたかもしれない命。避難所に何が起きているのか。

新潟大学大学院の高橋昌特任教授です。災害派遣医療チーム「DMAT」として1月5日から5日間、石川県の支援に入りました。

新潟大学大学院 高橋昌特任教授
「介護介助が必要な方とか見守りが必要な高齢者の方を、交通事情が悪いので安全な場所に避難させるのに非常に時間がかかって、地元の方も避難できないし高齢者の方のお世話をしなくてはいけない」

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能登では幹線道路が寸断