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築60年、雨漏りする津久見市役所・・新庁舎は災害リスクも 移転先問う住民投票21日実施 【大分】 

2024年4月19日 19:13

自治体の未来を占う住民投票・・津久見市民は

今回の住民投票に津久見市民は‥

ーー津久見市民
「今までしたことがないから住民投票とかいうのを戸惑う」
「どちらもリスクがあると考えると全部リスクを排除するというのは難しいと思うので、普段の利便性とかも考えて選ばなければと思う」

災害リスク、費用、利便性―。市民には様々な要素を考慮して判断することが求められています。
県内でも、過去に合併問題など「自治体の未来」を占う場面で住民投票が行われてきました。

住民投票について地方自治の専門家は「市民にとっても重要な機会」だと話します。

ーー北九州市立大学法学部 黒石啓太准教授(地方自治論)
「住民投票は住民が政治参加の方法の一つとして、自ら意思をしっかり示すことができる貴重な機会」
「住民投票の実施が、住民が津久見市をどのような地域にしていきたいのかを考えるきっかけになると思う」

意思を示す住民投票・・一方で注意点も

貴重な政治参加の場となる住民投票ですが、注意すべき点もあるといいます。

北九州市立大学の黒石准教授によりますと、「住民がその政策に対して必ずしも十分な知識があるとは限らないため、住民投票では自治体が有権者に対して中立で十分な情報を提供しなければ、結果として地域にいい影響をもたらさない恐れもある」と指摘しています。

実際、津久見市は今回の住民投票について住民への説明会を10回行うなど、丁寧な周知を図っています。

今回の住民投票は、条例に基づくもので法的拘束力は伴いません。
しかし、条例の25条で「市議会および市長は、住民投票の結果を尊重するものとする」と定めています。

一方で、今回の住民投票はおよそ1600万円の税金を投じて行われますが、有権者の半数以上の投票が無ければ不成立となります。
成立の有無も含め、どのような住民の意思が反映されるのか。

住民投票では一人一人がしっかりと考えて判断し、そして「投票する」ことが何よりも大切です。

    テレビ大分