次世代ドローン登場!空気中の匂いを追跡 信州大学と千葉大学の研究チームが開発 昆虫の触覚を活用
次世代のドローンが登場です。
信州大学と千葉大学の研究チームが昆虫の触覚を活用して空気中の匂いを追跡するドローンの開発に成功しました。
救助が必要な人の捜索など災害時の活用にも期待が寄せられています。
信州大学と千葉大学の研究チームが開発したのが、こちらのドローン。
信州大学繊維学部照月大悟 准教授
「きょうの主役は、カイコガとドローンです」
この研究のポイントとなるのが、「匂い」です。
昆虫が持つ機能を生かして「匂い」を追跡する次世代のドローンとなっています。
信州大学の照月准教授などが開発したこのドローンは生きた「カイコガ」の触覚を使用。
電極に触覚を貼り付けてセンサーとして活用し昆虫が感じ取っている「匂い」に対する刺激を電気信号として検出。ドローンが、空気中の匂いを追いかける仕組みです。
信州大学繊維学部 照月大悟 准教授
「ドローンが飛行してきます。ドローンはどこから匂いが来ているかなということを首を振りながら探します。そこに対して(カイコガの)メスのフェロモンを放出するとそれを検出して移動する。ここでは、スタート地点から5メートル離れた匂いの発生源のところまで、におい情報だけを頼りにドローンは移動することができた」
昆虫の触覚を使ったこのドローンは、匂いの「方向」や「発生源」を検知。
照月准教授によりますとこれまで2メートル程度だった探索の範囲は最大5メートルに達し、小型ドローンによる匂いの発生源の探索では世界記録を樹立したということです。
信州大学繊維学部照月大悟 准教授
「このドローンの技術を実際に要救助者の探査、つまり災害救助の技術として、応用していこうという研究になっている」
研究チームは今後、人の匂いの検知に応用して救助活動に役立てるほか、ガス漏れや危険物質の特定なども実現していきたいとしています。