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岩手の障害馬術に期待の星 全国大会で奥州市の中学1年生が優勝

2024年2月5日 19:59
岩手の障害馬術に期待の星 全国大会で奥州市の中学1年生が優勝

 特集は「障害馬術」です。岩手県馬術連盟に所属し、2023年の全国大会で見事、初優勝を飾った中学1年生を取材しました。

奥州市立胆沢中学校1年 阿部成海さん
「私、少ししか最初来ていなかったのに、それだけでも馬のとりこになってしまって…。馬に乗りたいし、できれば大切な馬に乗って成績を残したい」

「障害馬術」とは、設置された障害を順番通りにゴールまで飛び越え、その速さを競い合うスポーツです。

 阿部成海(なるみ)さんは、2023年11月に開かれた全国大会で、出場した52人の頂点に立った逸材。今大会、阿部さんが出場したサラブレット種目は年齢制限がなく、13歳での優勝はこのカテゴリーにおいて史上最年少となる快挙です。

阿部さんは週に6日、水沢競馬場内の厩舎(きゅうしゃ)を訪れ、練習だけでなく、馬の世話にも励んでいます。

 阿部さん
「通うことが大切なので、なるべく通うようにしています。馬と触れ合う時間が長い方が良くて、やっぱりこうやって自分の馬の掃除をしたりだとか。そうすることによって馬と信頼関係が深められるので」

 本格的に競技を始めたのは3年前。馬術をしていた父に連れられ、そのとりこになりました。今は2頭の馬を担当しており、そのうちの一頭が優勝したパートナーの「シベリウス」です。

 実は「シベリウス」、中央競馬で4勝した実績を持つ力のある競走馬でした。

 阿部さん
「おとなしい子なんですけども、初めて見たものだとか音だとかにちょっとびっくりしちゃうビビリさんな感じもあって」

「シベリウス」は去年の10月に北海道からやってきたばかり。相性がよく、パートナーとして現在まで練習を積み重ねてきました。

 岩手県馬術連盟 千葉忠副会長
「(岩手に来て)初めての試合だったもんですから、もう1人大人の指導者がいるんですけど、(走りを安定させるため)その大人の指導者に乗せて1日目と2日目出したんですけど、思ったような結果が出なくて、じゃあいつも乗っけている成海ちゃんに乗っけて試合に使ってみた方がいいんじゃないかと思って」
 
 阿部さん
「シベちゃんが、周りを気にして怖がりながら乗っていたので周りの目を気にさせないで、楽しく乗ってゴールしたらいいんじゃないかなっていう」

 阿部さんの強み。それは馬のメンタルをコントロールし、力を発揮させてあげられるところ。信頼関係が最も重要な「障害馬術」にとって、なくてはならない能力です。

 更に技術も必要不可欠。馬との呼吸を合わせるためには、手綱を持つ位置もたとえ1cmですら気をつけなければいけません。

 ディレクター
「成海さん、どうですか。きょうの調子は?」

 千葉さん
「きょういいですよ、いいです、いいです。 2回くらい変則な飛び方があったんですけど、そこをうまく修正して踏み切りの入りから元気よく来ていたので、すごくそれが良かったです」

 練習後は頑張ってくれた「シベリウス」のケアに入ります。阿部さんはこの時のコミュニュケーションを大切にしているそうです。

 阿部さん
「毎度練習が終わった度に『ありがとね』とか『ごめんね』とかそういう言葉を常にかけています。雰囲気で答えくれて、『大丈夫だよ』みたいな。『嫌だ』っていうときもあるんですけど」

実は現在、県内の中学生で「障害馬術」に取り組んでいるのは、阿部さん、ただ一人。競技を続けるのには理由があります。

 阿部さん
「馬って結構マイナーな競技で、知っている人がいないんですけども知ってくれる人を多くしたい。知らないのは仕方がないじゃなくて知らないことが『何で?』となるように少しでも広めていければいいかなと」

県馬術連盟のホープ阿部成海さん。馬に対する深い愛情が更に彼女を飛躍させます。