神楽を舞って45年の祖父「最後の舞台」に孫が「初舞台」を踏む 親子孫三世代で神楽を守り続ける一家

代々、神楽を守り続けている一家が宮崎県日南市にいる。神楽を舞って45年の守山精一さん(75歳)と次男の剛さん、孫たちの5人だ。2025年、九社神社の春の大祭では、精一さんが最後の舞台、小3で孫の沙和さんは初舞台となった。そんな守山家の神楽伝承を地域の人々は見守り、また、精一さんは引退後も地域の神楽を見守り続ける。
4月、宮崎県日南市の九社神社で春の大祭が開かれた。春の大祭で毎年恒例となっているのが、神楽の奉納だ。
この神楽に親子3世代・家族5人で臨んだのは、神楽を舞って45年、75歳の守山精一さんと次男の剛さん、剛さんの子供3人。
守山家は代々、九社神社の神楽を舞ってきた神楽一家だ。日頃から家族で稽古を積み重ねている。
精一さんの孫・剛さんの次女 妃和さん(16)。
精一さんの孫・剛さんの長男 天満さん(12)。
そして今回、神楽デビューするのが精一さんの孫で小学3年生の沙和さんだ。
精一さんの孫・剛さんの三女 沙和さん:
ちょっと緊張するけど 頑張りたい。
いよいよ沙和さんの初舞台!堂々とした舞を披露した。
Q.上手に舞えた?
精一さんの孫・剛さんの三女 沙和さん:
はい。みんなから拍手をしてもらえてうれしかった。
精一さんの次男・沙和さんの父 剛さん:
練習の時は、きのうまで間違えることがあったけど、きょうは完全にできて良かった。これからも頑張ってくれればいい。
沙和さんの祖父 守山精一さん:
上手に舞えたと思う。うれしい。
このあと舞台に登場したのは75歳の精一さん。神楽の中で人気の「猿田彦」を舞った。
実は、精一さんが神楽を舞うのは今回が最後だ。
ひょうきんな舞いで、観客の中に入り込むとわざとコケるなど、笑いを誘う。地区の人たちは、精一さんの最後の舞いと知って、駆けつけていた。
観客:
頑張ったよ!せいちゃん、頑張った頑張った!
九社神社の神楽を舞って45年、精一さんは最後の舞台を精一杯務めた。