宮崎の空き家を改装しTNR専門病院を開院「1匹も殺処分のないように」

TNR専門病院の誕生
2025年4⽉、宮崎県⼩林市に開院した「はちどりTNR病院」。どうぶつ基⾦が費⽤を助成し、無料で不妊⼿術を受けることができるTNRの専⾨医院だ。
施設は、町内で空き家となっていた場所を活⽤し、地域のボランティアが中⼼となって⼀から整備を進めてきた。
⾏き場のない猫たちを救うため「誰かがやらなくては」と⽴ち上がったのは、⼩林市の寺⽥千明さん。会社員としてフルタイムで働く傍ら、退社後や休⽇を利⽤し、野良猫の保護や不妊⼿術、負傷猫の引き取りなど、すべてを個⼈で⾏っている。
寺⽥千明さん:
猫のお世話をしていた方が2年前くらいに突然亡くなられて、そこから引き継ぎ、毎日きている。猫が待っているので、来なかった日はない。当時43匹いた猫すべてに不妊手術を行い、現在は10匹になった。
寺田さんは現在、行き場のなくなった猫を保護するシェルターを整備中だ。
白猫との運命的な出会い
5年前からこの活動を⾏っている寺⽥さん。きっかけは、ある1匹の猫との出会いだった。
寺⽥千明さん:
突然うちに真っ白なガリガリの猫がやってきて、その子に「ごはんをあげたいな~」と思ったときに、「ごはんをあげるんだったら、赤ちゃんを産むよな…手術をしないとな」と思ったのが最初の1匹目で、きっかけ。
寺⽥千明さん:
この子にはごはんあげるけど、この子にはあげない、というのができない。やっぱりみんな同じ命かなと思ったら、どんどんやることになっていった。
5年間で1000匹以上の猫の⼿術を⾏ってきた寺⽥さん。⽇々の活動でTNRの⼤切さを実感し、病院の開設を決意した。開院初⽇は寺⽥さんの活動に賛同した多くのボランティアが集まり、受付などの業務にあたっていた。
病院を立ち上げた寺田千明さん:
たくさんの⽅の協⼒でここまでたどり着けたので、ほんとにありがたい。