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四季を通じて人々の胸を打つ「しだれ桜」の優美で壮大な姿 江戸時代に京都から持ち帰った苗木を代々守り続ける住職の想い「永遠に生きて欲しい」 

2025年4月14日 9:15
四季を通じて人々の胸を打つ「しだれ桜」の優美で壮大な姿 江戸時代に京都から持ち帰った苗木を代々守り続ける住職の想い「永遠に生きて欲しい」 

春は桜の季節。風光明媚な景色で知られる宮崎県五ヶ瀬町・浄専寺のしだれ桜は、樹齢約300年になる今も見事に花を咲かせている。桜と言うと、春の姿ばかりに目が行くが、このしだれ桜は、夏、秋、冬には別の顔を見せ、地域の人たちに愛されている。人々の営みを約300年も見守り続ける桜の老木と、その桜を守り続ける住職の姿をカメラに収めた。

2024年春、咲き誇る1本のしだれ桜。宮崎県五ヶ瀬町、浄専寺のしだれ桜は、江戸時代に当時の住職が京都から苗木を持ち帰ったものと伝えられ、宮崎県の天然記念物に指定されている。桜が花開く時期には、毎年、大勢の人が見物に訪れる。

見物客:
ついつい足が向いて…毎年キレイですもんね。

「しだれ桜」を持ち帰ったのは、浄専寺の9代目住職と伝えられている。その後、代々、住職を務める寺本家が守り続けているという。

浄専寺 寺本俊文住職:
樹齢300年の老木なので、毎年、きれいに咲いてくれるか心配しながらこの時期を迎える。今年もきれいにたくさんの花をつけてくれたので、喜んでいる。

しだれ桜の「四季」その美しい姿

桜の季節を過ぎると、初夏。しだれ桜は鮮やかな新緑の季節を迎える。

浄専寺の「しだれ桜」は、300年を過ぎても実をつけている。

しだれ桜にセミの声が響く夏。太鼓の音が聞こえてくる。

夏場、しだれ桜の周りでは盆踊りが行われる。地域の風物詩となっている。

Q.しだれ桜は特別なもの?

参加者:
特別なもの。大事もの。大切なもの。

参加者:
子供も人口も少なくなってきているけど、地元にいる人たちが集まるのがこういう機会しかないから、続けていけたらいいと思う。

秋。しだれ桜は落葉するが、存在感は変わらない。

しだれ桜の代わりに、真っ赤なモミジなどが彩を添える。

冬。九州・宮崎県といえば南国のイメージがあるが、山間部の五ヶ瀬町の冬は厳しい。

浄専寺では、冬場に数回雪が積もり、水墨画のような景色が広がる。

厳しい寒さが花の目覚めを促している。

しだれ桜を「守り続ける」住職

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