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熊本地震に学ぶ、南海トラフ巨大地震への備え 「経験と教訓を無駄にしないように」直接死より災害関連死の方が多かった

2025年5月3日 14:00
熊本地震に学ぶ、南海トラフ巨大地震への備え 「経験と教訓を無駄にしないように」直接死より災害関連死の方が多かった

熊本地震の記憶や経験を後世へつなぐ熊本地震震災ミュージアム『KIOKU』。ミュージアムでは、地震による被害や教訓が展示されている。スタッフの久保さんは、直接死より災害関連死が多いことから、避難生活に対する備えの重要性、熊本の経験を無駄にしないでほしいと話す。

熊本地震震災ミュージアム『KIOKU』とは

熊本県南阿蘇村にある熊本地震震災ミュージアム『KIOKU』にやってきた。今回はミュージアムの久保さんに案内をしていただきながら、熊本地震について振り返っていきたい。

熊本地震震災ミュージアム『KIOKU』は、熊本県が2年前に設置。様々な貴重な展示を通し、当時の記憶と教訓を訪れた人たちに伝え続けている。

藤﨑祐貴アナウンサー:
まず最初の展示。これは一体何なんですか?

熊本地震震災ミュージアム『KIOKU』 久保さん:
こちらは、宮崎の方からすると、熊本と宮崎を結ぶちょうど真ん中にあった「阿蘇大橋」という橋が、今回の地震の土砂崩れによって崩落したもの。一部をこちらで展示している。

熊本地震震災ミュージアム『KIOKU』 久保さん:
鉄骨の接合部分だった場所がねじ切られてしまっている。それだけやはり地震の揺れ、そして土砂崩れの威力がすさまじかったということを伝えている。

施設の中に入ってまず目に入るのが、本震が発生した4月16日の午前1時25分で止まったままの時計。

地震への知識や備えの重要性

藤﨑アナウンサー:
この車はもう跡形もなく、ぐちゃぐちゃに崩れてますけど…。

熊本地震震災ミュージアム『KIOKU』 久保さん:
家が3軒ずつ並んでいて、上の家が土砂の地滑りに飲み込まれてしまった。家と一緒に飲み込まれてしまったのがこの赤い車。

藤﨑アナウンサー:
この車の持ち主だった方はどうだったんですか?

熊本地震震災ミュージアム『KIOKU』 久保さん:
この方は、普段は1階で寝ているが、前震があって、「もう一度揺れがあったら危ないんじゃないか」ということを察知して、その日はたまたま2階で寝て何とか命だけは助かった。やはり警戒レベルをしっかりと上げて備えておくことは、すごく大事な事と思う。

テレビ宮崎