「許してもらう条件が坊主」元師匠からのパワハラで活動休止も裁判で勝訴 この秋、真打に昇進する「吉原馬雀」 笑いの裏に隠された苦悩と情熱に迫る(後編)
吉原馬雀:
うちの母がプレゼントしてくれた着物。真打になることが決まったお祝いも兼ねてかな。家族の応援が無かったら、成り立っていない。
落語会開演。馬雀はオリジナルの創作落語で会場を盛り上げる。この日の演目は、「サイン」。
青年が憧れの俳優に、スマホでのサインを依頼する。俳優は、慣れないスマホでのサインに悪戦苦闘しながら、徐々にその本性をあらわにしていく…というストーリーだ。観客は、ありそうでなさそうな光景をユーモラスに演じる馬雀の落語の世界に引き込まれていった。
観客:
いつもどおり、キレッキレの良いネタだった。
観客:
ファンと元有名俳優のやりとり(ネタ)をよく演じきれるなと、すごいなと思った。
吉原馬雀:
落語は人生。自分の中心にあるもの。いろんな意味でね。お客様にお届けするというのもそうですし、もちろん嫌な側面っていうのもあったし、だから良いいこと悪いことを全部含めて、人生。自分を語るうえでなくてはならないもの。
そう話す馬雀だが、落語とは全く違う世界への挑戦を始めている。司法試験を受けて、弁護士を目指しているという。
吉原馬雀:
弁護士になれば、噺家と並行しながらやってもいいわけだし。なんとか、まともな親孝行ができるようにしたいと思っている。何年後の親孝行だよ、ってなるかもしれない。
落語家、吉原馬雀。この秋、真打に昇進。この先のどんな出来事があっても、「落語は人生」と、前向きに歩いていく姿を見せてくれそうだ。
(テレビ宮崎)