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霧島連山・新燃岳が7年ぶり「噴火警戒レベル3」警戒範囲は縮小も、専門家「噴火のリスクはなくなっていない」「安全宣言ではない」

2025年4月8日 9:51

鹿児島大学 井村隆介准教授:気象庁の運用では、噴火警戒レベル3では基本的に警戒必要範囲を3㎞にすることになっていた。それがいきなり4㎞になったということは、本当に噴火が始まってもおかしくない現象が観測されていたのだと思う。

井村准教授は、新燃岳の噴火のリスクは「なくなっていない」と指摘し、2011年のマグマ噴火を例に挙げ、引き続き注意を呼び掛けている。

鹿児島大学 井村隆介准教授:2011年の噴火では3㎞警戒だったが火山弾が3.4㎞飛んだ。そういうこともあったので、決してそれより外が安全だというわけではない。生きている山だときちんと理解しておくことが必要。「安全宣言」ととられることが一番怖い。

井村准教授は、「地鳴りや噴煙などの異変を感じた場合は、気象庁などの発表を待たずに身を守る行動をとってほしい」と話した。

新燃岳では2011年1月26日に、約300年ぶりにマグマ噴火が発生。新燃岳の麓に位置する高原町では、一時的に避難を余儀なくされるなど住民の生活に大きな影響を及ぼした。

爆発的噴火は13回を数え、大量の噴石や火山灰が高原町や都城市などに降り注ぎ、農作物などに被害が出た。

新燃岳の噴火活動はいったんおさまったものの、2018年3月6日、7年ぶりに爆発的噴火が発生。6月まで断続的に噴火を繰り返した。2025年は、それから7年後にあたる。今回、警戒範囲が狭まったとはいえ、いつまた活動が活発になるかわからない。引き続き警戒が必要だ。

(テレビ宮崎)

最終更新日:2025年4月8日 10:05
テレビ宮崎