林野火災のほとんどは「人間の不注意によるもの」宮崎市鏡洲で起きた山火事の原因は…?1月から4月は空気が乾燥し強い風が吹くため十分な注意が必要
現場から約1キロ離れた場所にある鏡洲小学校は、26日が修了式の予定だったが、山火事の影響で臨時休校となった。
鏡洲小学校 山元美保子教頭:
子供たちの安全を考えると休校にせざるを得なかった。子供たちが元気に登校できることを願っている。
鎮圧前の山火事の現場を取材
火の勢いが弱まった正午過ぎ、宮崎市消防局の許可を得て、取材班が山火事の現場に入った。現場は下草を刈って伐採し、植林をした場所。あたり一面は焼け焦げ、伐採した木の切り株が炭化していた。周辺には焦げ臭さがたちこめていて、足を踏み入れると燃えて灰となった下草が舞い上がるような状況だった。
宮崎市消防団 椎屋成人副団長:
風の強い状態が25日から続いていた。年数の若い木は上まで燃えている。下草が全て燃えた状態で、山の頂上に向かっていった状況。背の高い木は燃えていないように見える。
焼失面積は26日午前9時時点で約50ヘクタール。火の勢いは弱まってきたが、再び燃え広がる恐れが完全になくなるまで、消火作業は終わらない。
宮崎市消防団 椎屋成人副団長:
鎮火に至るまでは、人間の手と目で確認をしていく作業が必要。これからまだ続く。
こうした懸命の消火作業の結果、発生翌日の午後6時半、宮崎市消防局は、これ以上燃え広がる恐れはなくなったとして、「鎮圧」を宣言。これを受けて、宮崎市は、鏡洲地区の一部に発令していた避難指示を解除した。
翌27日は朝から恵みの雨となった。消火活動と残り火の確認が行われ、再び燃え広がる恐れが完全になくなったとして、宮崎市消防局は午後5時に「鎮火」と判断した。今回の山火事では、約50ヘクタールを焼失した。
山火事における罰則 放火は懲役、失火は罰金
宮崎県によると、今回焼けたのは私有林で、所有者は複数いるということだ。森林法では、例えば、他人が所有する森林に放火した場合は、2年以上の懲役、誤って他人の山で火事を起こした失火は、50万円以下の罰金が課せられる。