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「本当は今季プレーする予定は…」 44歳の現役続行は使命感から クラブとは「一生切れない縁」山梨

2025年4月13日 18:00
「本当は今季プレーする予定は…」 44歳の現役続行は使命感から クラブとは「一生切れない縁」山梨
 クラブ創設60周年を迎えたサッカーJ2・ヴァンフォーレ甲府。在籍23年目・山本英臣選手(44)のロングインタビュー後編は、Jリーグ現役最年長の「知られざる思い」に迫りました。

■「自分の正義が強すぎて…」

森田絵美アナ

「山本選手のパーソナルな部分にも迫りたい。まずはこちらをご覧ください」

 2003年の甲府加入時に山梨放送が撮影した映像では、山本選手が「がむしゃらにプレーして一つでもチームに貢献できるように頑張りたい」とコメントしていました。

山本選手

「(現在と)変わらないですよね(笑)」

森田アナ

「当時のことは覚えている?」

山本選手

「覚えている」

堀井岳也氏(クラブOB)

「覚えているの?」

山本選手

「まず初めに、生意気ですみませんでした(笑)。若い頃は本当に生意気というか自分の正義が強すぎて、年上の選手と衝突することも多かった。このような機会があると毎回謝っている」

堀井氏

「昔の選手は負けず嫌いが多かった」

山本選手

「今も(負けず嫌いは)いるけど表に出せない。今の選手たちはなかなか。昔の選手たちもバチバチして、負けず嫌いが前面に出ていた」

堀井氏

「紅白戦がもう熾烈で、バチバチけんかみたいなことが結構起きていた。だけど公式戦になると同じチームで戦う」

山本選手

「頼もしかった」

堀井氏

「ハートを感じた」

山本選手

「『これでのし上がっていくぞ』というサッカー選手の気持ちをみんな持っていた。言葉を変えれば、やんちゃだった」

■現役続行は「自分の使命という感じ」

森田アナ

「現在44歳。契約更新時に『自分自身でしっかりと考えた上で来季もプレーする決断した』とコメントした」

山本選手

「プレーさせてもらえる時間がそれほど長くないと、自分の中で思うシーズンが何シーズンかあった。いつかはそういう時が来るだろうなと。ただそこにあらがいたい自分もいた。本当は今季はプレーする予定ではなかった。今の年齢でサッカー選手としてチャレンジすることをいろんな人たちが求めている。若いときとは違う自分らしいプレーを出してほしいとみんなから思われて期待されて、その期待に応えられるか不安はあったが、自分の使命という感じで(現役続行を)決めた」

堀井氏

「今季、というのは少し意外だった。そうなるとみんなが興味を持つのが山本選手の今後」

山本選手

「サッカーに生かされてると思っている。サッカーには恩返ししたい。ヴァンフォーレ甲府にも、大きく言えば山梨県にももっと貢献できるような人間になりたい」

堀井氏

「いつの間にか山梨に拠点を構えて、家族もいて。お父さんだからね」

山本選手

「山梨が自分のふるさと。地元みたいな場所」

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■クラブは家族 叱ってもらいたい
山梨放送