「弾劾!」韓国「非常戒厳」めぐり抗議活動続く 鉄道組合のストライキで混乱に拍車 現地から最新情報
韓国の尹錫悦大統領による「非常戒厳」宣言をめぐり、首都・ソウルでは、5日も抗議活動が行われています。(取材・報告=尾坂健太郎記者)
ソウル市役所前にたった今、デモ隊が到着しました。「尹錫悦(ユン・ソンニョル)弾劾!尹錫悦(ユン・ソンニョル)弾劾!」という言葉を大きな声で訴えています。
黄色い雨具を着ているのが警察官です。警察の規制を受けながら、抗議活動が盛り上がりを見せています。
この道路の先には、「青瓦台」と呼ばれるかつての首相官邸があり、ここは、民主化の聖地と呼ばれている場所です。
朴槿恵元大統領の弾劾の際にも、ここで大規模な抗議活動が行われたということです。
この道路の反対側に、抗議活動の会場が設けられています。
1時間ほど前から雨が降り出して、急遽テントが運び込まれるなどしました。デモ隊があちらの広場に向かって行進し、夜にかけて抗議集会が行われるということです。
ソウルではきょう「戒厳令」をめぐる抗議活動とは別に、全国鉄道労働組合が、賃上げや人手不足の解消を求め、無期限のストライキに入ったため、混乱に拍車がかかっています。首都圏の鉄道などは3割ほど運休する予定で、今朝、ソウル駅では、運休を知らせる案内に戸惑う人の姿が多く見られました。
駅にいた人
「(ビジネス相手の)客を待っているが、到着が遅れている。運休で足が止まったような気分です」
昼過ぎからはソウル駅前でストライキに伴う集会も開かれました。こうした集会も、もし「非常戒厳」が解除されていなければ、違法となっていた可能性がありましたが、参加した人はそれでも強行してやっていただろうと話し、尹政権への不満の高まりを感じました。
つい先ほど、デモ隊が到着しました。警察官の数もかなり多く、黄色の雨具を着ている人はすべて警察です。規制を受けながらも抗議活動が続いています。
以上ソウルから中継でした。