【独自取材】「犯人に仕立て上げられている」大和川で“保険金殺人”　逮捕された男は事件への関与否定

　死亡保険金を得る目的で知人男性を溺死させたとして逮捕された男。逮捕前、読売テレビの取材に応じ、事件への関与を否定していました。

　（Q.自身は関わっていない？）
　逮捕前の井上司 容疑者
　「関わっていない。犯人に仕立て上げられているんですよ。だから、えん罪に持ち込まれるんじゃないかと思います」

　記者の問いかけに、事件への関与を否定する男。27日、殺人の疑いで逮捕された井上司容疑者（61）です。井上容疑者は昨年12月4日ごろ、知人の池田明弘さん（当時63）を柏原市の大和川で河川敷から転落させ、溺死させた疑いがもたれています。

　木村智子 記者
　「通行人がこちらの大和川に浮いている男性を見つけました。救急隊が到着したときにはすでに死亡していたということです」

　事件の約10日後に、下流の藤井寺市内で遺体で発見された池田さん。背負っていたリュックには鉄アレイなどあわせて7キロの重りが入っていました。

　警察は事件の直前に、この重りを井上容疑者が購入していたことなどから事件に関与したと判断し、逮捕しました。井上容疑者は調べに対し「殺してなどいません」と容疑を否認しているということです。

　逮捕前、読売テレビの取材に応じる井上容疑者。池田さんとは30年来の知り合いで、資産を管理していたと話しました。

　逮捕前の井上司容疑者
　「あの人（池田さん）にしてみたら、私はおってもらわないと困る存在。 お金の管理ができない、あの人は。‟通帳は井上くん、管理して”と。全部渡したら（池田さんは）全部使うので」

　さらに―

　逮捕前の井上司容疑者
　「（自分が池田さんの）保険金の受取人になっているんですよ。勝手にね。『井上くん（保険金の）受取人になって。これだけ迷惑かけてるんやから』と」

　池田さんの提案で死亡保険金の受取人になっていたが、受け取ってはいない、と話しました。

　そのうえで、事件が起きた日は、池田さんと一緒に、大和川の河川敷で“筋トレ”をしていたと話しました。

　逮捕前の井上司容疑者
　「体力つけるか筋トレするかって言って。ホームセンターで3キロの鉄アレイ、砂の重りみたいな片足2キロ、（両足で）あわせて4キロ、それを買ってあげたんです」
　「安易な考えで、（川に）入っていったんじゃないかと思ってるんですけど、僕は。疑われてるんです、保険金殺人。最悪ですよ。これ私は本物の話なんです」

　あくまで、池田さんは‟事故”で亡くなったとして、死亡への関与を否定していました。

　一方、警察は、井上容疑者が消費者金融に1000万円ほどの借金があったほか、事件後に保険金を受け取るための書類を準備していたことなどから、池田さんを事故にみせかけて、保険金目的で殺害したとみて、当時の詳しい状況を調べています。