容態急変の発見遅れ低酸素脳症に…患者死亡 大阪公立大学病院の医療事故で遺族提訴 3年間公表せず
当時の大阪市立大学病院で患者の急変に気付くのが遅れ、低酸素脳症になった医療事故で、遺族が賠償を求める訴えを29日、起こしました。
大阪公立大学病院の前身、大阪市立大学病院では2019年、男性患者に通常より多い量の鎮静薬などを投与し、その後、男性は容体が急変し、心肺停止になりました。
しかし、病院のミスで気付くのが遅れ、男性は低酸素脳症で意識不明となったうえ、病院は規定に反して、3年にわたり事故を公表していませんでした。男性は意識が戻らないまま去年7月に亡くなりました。
遺族は「急変に気付くのが遅れなければ心肺停止にならなかった。公表の遅れで精神的苦痛を受けた」として、1億5000万円余りの賠償を求める訴えを大阪地裁に起こしました。病院側は「担当者が不在のためコメントできない」としています。