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【警戒】市販薬の成分によっては『インフルエンザ脳症』になる恐れも…体調不良時の薬の服用に注意 A型・B型・コロナの三つ巴にノロウイルスも大流行「“ダブル感染”“ドミノ感染”という形で我々を苦しめる」感染症から身を守るには?

2025年1月23日 16:00
【警戒】市販薬の成分によっては『インフルエンザ脳症』になる恐れも…体調不良時の薬の服用に注意 A型・B型・コロナの三つ巴にノロウイルスも大流行「“ダブル感染”“ドミノ感染”という形で我々を苦しめる」感染症から身を守るには?
インフル・コロナ・ノロの同時流行で医療逼迫

 全国で猛威を振るうインフルエンザ。新型コロナとの“ダブル感染”や“ドミノ感染”にも警戒が必要です。さらに、厄介なノロウイルスも流行期に突入。感染症から身を守る方法とは?『いとう王子神谷内科外科クリニック』院長・伊藤博道氏の解説です。

■インフルエンザ患者数が急増中「我々の体が免疫力をかなり弱めている」

 2025年1月14日の厚労省の発表によると、2024年12月30日~2025年1月5日のインフルエンザ患者数は、14万1998人でした。また、一医療機関当たりの感染者数が最も多いのが岐阜県(70.67人)、次に茨城県(60.18人)、そして愛知県(55.97人)となっています。

 全国のインフルエンザ患者数は、グラフを見ると下がっているように見えますが、年末年始に医療機関の多くが休業し、受診者が減ったことなどが影響したと考えられます。

 『いとう王子神谷内科外科クリニック』では、1月11日~13日の3連休に問い合わせが殺到したため、12日(日)の午後に臨時診療を行いました。3割以上がインフルエンザの患者で、院長・伊藤博道氏は「2016年に開業して以来、最も多い。2024年の約1.5倍、平年の2倍」だと話しています。

Q.コロナ禍ではインフルエンザが少なかったですが、その反動はあるのでしょうか?
(『いとう王子神谷内科外科クリニック』院長・伊藤博道氏)
「大いにあると思います。コロナ禍では驚くぐらいインフルエンザの患者がいなかったので、我々の体がインフルエンザに対する免疫力をかなり弱めてしまっているのだと思います」

■「A型の後にB型にかかることも珍しくない」“ダブル感染”“ドミノ感染”に要警戒

 インフルエンザA型・B型は、症状に違いがあります。A型(pdm09香港型)は、『急激な発熱』『激しい症状』が特徴的で、毎年流行期があります。一方、B型(ビクトリア系統 山形系統)は、『吐き気や嘔吐』『下痢や腹痛』などの消化器症状が特徴で、脱水症状が起きやすく長引いたり重くなることもあり、2~3年に一度流行します。潜伏期間は、A型・B型ともに通常1~3日だということです。

Q.A型にかかったら、B型にはかからないんですか?
(伊藤氏)
「A型とB型は表面構造が違うので、A型の後にB型にかかることもそんなに珍しくなく、結構あります」

Q.インフルエンザとコロナに、同時にかかることもあるんですか?
(伊藤氏)
「今年は年始早々、インフルエンザとコロナの同時感染、A型とコロナ・B型とコロナといった患者も珍しくなくいます。A型・B型・コロナが三つ巴で、“ダブル感染”あるいは入れ替わり立ち代わり“ドミノ感染”という形で、まだまだ我々を苦しめるのではないかと思います」