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【全文掲載】兵庫・斎藤知事 “辞職”か“議会解散”か 「気持ちは固まりつつある」生出演のコメント全文

2024年9月21日 15:40
【全文掲載】兵庫・斎藤知事 “辞職”か“議会解散”か 「気持ちは固まりつつある」生出演のコメント全文

 兵庫県の斎藤知事は21日、読売テレビの「ウェークアップ」に出演し、自身の不信任が全会一致で議決されたことに対し「辞職か、議会の解散か、気持ちは固まりつつある」と語りました。

以下、コメント全文

Q 今回なぜ1対1の対談を希望されたんでしょうか?

改めて今日は貴重な機会をいただきましてありがとうございます。やはり自分の考えをこれまで記者会見とかいろんな場面でお話をさせていただきましたけれど、なかなか自分の思いが伝わりきれていないという思い、それからそういったご指摘もあります。そんな中でぜひしっかりと話をさせていただく機会を持たせていただきたいということで本当にありがたいなと思っています。

Q 不信任決議案が可決されてから2日が経ちました。今の心境は?

改めて県民の皆様に今の県政、やはり大きなご心配それからご不安、それからこのままで県政は大丈夫かという思いを抱かせてしまっているということは本当に申し訳ないなというふうに思っています。

Qこれまで百条委員会、そして不信任決議案の可決の場面ですとか様々な会見でお答えされている姿を拝見していますが、いろんなご批判も届いていると思います。その場として一番どの場が知事として一番辛かったですか?

私はやっぱり今知事ですから、毎週の記者会見それから議会も含めて、やはりきちっと自分なりにしっかり対応させていただくということが自分の果たすべき役割だというふうに思っていますし、いろんなご指摘ご批判それも受け止めて自分の進むべき道をしっかりやっていくということが大事だというふうに思っています。

Q兵庫県議会でおととい白票が積み上がっていくのを目の前にされた時はどういうお気持ちでしたか?

県議会の皆さん先生方、議員の皆さんには今でも感謝の気持ちでいっぱいです。3年前に知事に就任してコロナで最初は本当に大変だったんです。その後も私がやりたい施策についていろいろありましたけれど、大きな方向で協力いただいたということですから、お一人お一人それまでのやり取りとかも少し思い出しながら感謝の気持ちを抱いていました。

Q感謝以外にショックはありましたか?

そこは自分がこういった状況になっているということは、やはり結果的に自分の責任でもありますから、そこはショックというかそういったものを受け止めようということです。

■“辞職”か“議会解散”か「自分の思いは固まりつつある」

Q知事辞職か解散か、今の考えはいかがですか?

今いろいろ考えているという状況ですね。先日、不信任決議案が可決されました。これは議会側にとっても大変重い決断だったというふうに思います。それを受けて私自身も私の人生もそうですけども、やはり兵庫県政にとっても大事な局面ですから、少しずつ自分の思いは固まりつつあるんですけども、やはりしっかり考えたいと思っています。

Q人生か県政かどちらに向いて今判断を下そうとされているんでしょうか?

やはり県政にとって何が大事かというのが一番大事です。県民の皆さんの思いとかもですね、いろんなご批判もある一方で、しっかりやってほしいという声も確かにありますから、そこをしっかり踏まえて自分としての人生もありますし、しっかり判断していきたいと思っています。

Q人生という意味においては知事にこだわりがあるということですか?

私は3年前に改革をしていくということで知事に就任しましたので、その私の思いを、しっかり成し遂げていくといくことが私にとっても県にとっても大事なことだと思っています

Q知事として県政を前に進めていきたいという思いであれば、辞職を選んで堂々と自分のやりたいことを訴えてまた負託を得るという選択はないですか?

いろんな選択が本当にあると思います。やはり自分としてはこれまで本当に改革をしてきました。働き方も変えて県民の皆さんに直接届く政策をしてきたという思いがあります。それをやはり自分の中では今もしっかり持っていまして、それをどのようにしていけばできるのかということを今考えているところです。

Q議会解散となりますとこれまで支えてくれた自民そして維新の議員もいますよね。今の混乱によって維新の議員の議席が減ってしまう可能性もあると思いますけれども、それでも辞職を選ばない、議会解散を選ぶというのはありますか?

議会は、今回の9月議会でも物価対策のデジタル商品券というものが可決しましたし、議会の状況というものはいろいろありますけれど、やはり大事なのは我々知事の方がどういった政策をやっていきたいかということをしっかりまとめて、それを議会にお示しして政策を議論していくということが大事なので、そこはいろんな形でこれからも政策というものは丁寧に説明すれば通していけるというふうに思います。

Q 経費を削減していくことも、ご自身の実績として取り組んでこられたと思いますが、選挙を行うとなれば自身の進めてきた実績と逆行しませんか?

確かにおっしゃることもあると思います。私はこれまで行財政改革を進めて県の貯金も100億円を30年ぶりに超えるということになりました。選挙をやるとなると県知事選挙で18億円ほどかかります。これは県の皆さんの税金になります。だからこそ私はこれまで辞職をしないで、やはり与えられた4年の任期を、私自身も反省しなきゃいけないところがたくさんありますけど、それをしっかり改めて4年間の任期をまとわさせていただきたいという思いで来ました。

Qこれまでの4年間ですか?新たな4年間ですか?

これまでの4年間です。3年前に負託を受けてから4年間しっかり仕事をしてほしいという思いでしたので、今回の文書問題を受けて私もやっぱり反省しなきゃいけないところがたくさんあります。だけどそれを改めてしっかりやっていきたいという思いです。

■告発文に記される疑惑について

Q改めて疑惑に思いあたるところは?

全体的に文書の内容というのは、一部はファクトとしてこういったところに行ったとかいうことはありますが、重要な部分・核心的なところについては事実と異なるということが本当に多く含まれているというのが私の認識ですね。

Q誹謗中傷性のある文書というふうにおっしゃいますけれども、どこに一番侮辱的なところを感じましたか?

やはり私は公人ですから、指摘はやっぱりしっかり受け止めなきゃいけないというのを持ってますけど、私以外の方ですね。個人や団体や企業名の実名が挙げられて、あたかも選挙違反をしているとか違法行為をしているとかそういったことを指摘されているというのは本当にそういった方々にも大変名誉が傷つけられることだと思います。そういった思いで私はそういうふうに認識してますね。

Qやはり告発文書の中に違法性を指摘する内容が含まれているのであれば、もう公益通報だというふうに仮定をして動くべきではないですか?

公益通報に内部で窓口に提出されたのは、元局長さんの発表によると4月4日頃ということになります。私たちが文書を把握したのは3月20日頃になりますので、その時点では公益通報の窓口に対しては、提出されていなかった。なので提出される前の時点で文書を把握してその内容がやはり事実と異なることがたくさん含まれていて、人の名誉を傷つける可能性があるということなので、私はそういったことで調査をスタートしたという初動の問題は、公益通報の違反であったりとか指針の違反には当たらないというふうに考えています。

Qやはり3月に外部に提出された文書は公益通報に当たらないという認識?

そういうことです。これはいろんな専門家のご指摘があるのは承知していますけれど、県の方の弁護士もここは当たらないというふうに判断しています。

Qこの告発文書の中には知事を含め副知事などいわゆる告発された側の言い分を聞いて、知事はそれを丸のみする形で1週間後に会見で「噓八百」という言葉を発せられたんですか?

文章の中身ですね。誹謗中傷性の高いものがたくさん含まれているということがありました。それで初動の調査をした直後に「クーデター」であったりとか「革命を」というような言葉まで飛び出したんですね。これはやはり県政にとって大きな影響があってこれからどんどんどんどん広がっていくんじゃないかと、そういった危惧もありましたので、そこはやはりしっかり調査をしないと県政に大きな影響がでるんじゃないかと。そこで私は調査をして、そして不適切な行為がいくつか判明したので、3月27日の時点で元局長さんをいわゆる個人事異動と退職を保留という形、これは不利益処分ではないというふうに私たちは考えてますけど、判断は一定やむを得なかったというふうに思ってます。

■調査をめぐる初動「ベストな判断だった」

Q初動の問題点というのは知事はどのように認識されていますか?

3月20日に文書を把握して内容の事実でないことがたくさん含まれていると我々思いましたし、初動の調査をする中で「革命」とか「クーデター」とかそういった言葉も出てきたということでこれを放置すると大変問題が大きい。いろんな方に本当に影響が及ぼされますし、県政にとってもやはり県政の転覆とか、そういったことを惹起させるようなそんな言葉だったので、事が起こりかねないと思ったので、ここはしっかり調査すべきだというふうに思いました。第三者委員会とかそういったご指摘も今ありましたけど、そこは逆に私の方に、ここは第三者委員会っていうのはコストも時間もかかるからやはり県の方の内部調査でこれは懲戒処分に当たる可能性が高いので県の方で弁護士と相談しながら調査するのがいいんだというような進言を逆に私も受けましたし、私はそれが良いというふうに当時判断しましたね。

Q進言を聞いて時間も費用もかけてもいいから第三者委員会を立ち上げようという考えには至らなかったということですか?

はい。あくまで4月4日に公益通報の窓口に提出する前の段階ですから、やはりこれは正しくないことが含まれている文書を我々は把握したんで、その影響被害をできるだけ早く食い止めるという意味で内部でしっかり調査をして対応していくということはやはり問題ないというふうに思ってますし、確かに公益通報の観点からいろんな指摘をされている方はおられますけど当時の判断としては私はそこがベストな判断だったと思ってます。

■元県民局長への想い

Qではなぜ元県民局長は命が守られなかったんでしょうか?

そこは私もすごく残念ですし、今でも本当に心の中でショックを受けてます。元局長さんは実は私が知事になる前から存じてあげてまして、何度も食事に行ったりとかしました。知事になってからもいろいろ教えていただいた方なんですけど調査の中でその方が書かれたということで、本当に耳を疑うような思いでしたね。その時に思ったのが本当によく知ってた仲なので、直接僕に言っていただければよかったのに、それから僕も何か思いを持ちなんだったら直接僕からも聞くべきだったということを本当にすごく今も思ってます。あの方もやっぱり文章を書かれた理由や背景について思いをやっぱり第三者委員会とか百条委員会で語ってほしかったですし、聞きたかったという思いがあります。そういった意味でそれが聞けなくなったということは本当に私自身も残念です。

Qなぜ関係性もある元県民局長からこういった告発文が出てきたとお考えですか?

そこは私も聞きたかったという思いがあります。本当に昔から知っている方で仕事ぶりも大変熱心で私も本当に局長さんとして信頼をしてまして、「知事、今こういう状況ですよ」とかっていうのを本当に丁寧に教えていただいて、「こういう風にやるといいですよ」ってことを本当に熱心にやっていただいてた方なので、世もやああいった文章を書かれるっていうことは私は本当に夢にも思ってなかった。だからこそ直接本人と話をして、「知事こういう風に直した方がいいですよ」とか「職員のためにこういう風な振る舞い言動を改めるべきなんだ」っていうことを、いろんなことをもっと話を直接聞きたかったという思いがあります。

■県政との向き合い方

Qやはりご自身の言動もその告発文書が出される背景にはあるとお考えですか?

職員のアンケートそれから百条委員会でも私も県政改革していくとそしてより良い仕事をしっかりやっていきたいと思いの中で、思わず叱責や不適切な行為をしてしまったというところはあります。そこは反省しなきゃいけないというふうに思ってますけどもしっかりいい県政を改革を進めていきたいという思いでやってきたという中でそういった職員の皆さんに不快な思いをさせたということは私は本当に直接お詫びをしています。

Q前の県政も長く続いてきたという背景もあると思うんですけれども、これまでの県政に対する改革の進め方に反発というのがあったという実感はありますか?

私は既得権とかしがらみを出して県民の皆さん本位の県民の皆さんに直接響く政策をやっていくというのが強い思いだった。例えば雇用者のセンチュリーを切り替えたり、退職金給与もカットしました。65歳以上の県職員のOBの天下りも廃止しましたし1000億の県庁舎の建て替えもやっぱりストップしました。こういったことを積み重ねる中で県立大学の無償化とか県立高校の備品をしっかりやり直すとか、そういった県民の皆さん子どもたちに直接響く政策をやっていく届く政策をやっていくということにしましたのでそこはもしかしたら私はそれはかなり思いを持ってやってきましたからもしかしたらそれが県の職員の皆様、それからOBの皆さんにとって今までの県政の流れと全く違うことになっているという風に、もしかしたら捉えられたかもしれないです。そこは私がやっぱりもっともっと話をしてこれからの県政は県民の皆さん、そして未来の子どもたち本位の政策をやっていくということを伝えるべきだったという風に思っています

Qやはり改革の進め方に強引さがあったと今振り返って思われますか?

そこはやはりあったというふうに思います。ただこれはやっぱりコロナの対応で2年間ほぼほぼそういったことができなかったという中で、去年1年間やっぱりこれは斉藤県政としても攻めの県政ということで県民の皆さんにしっかり届くような政策を、改革を進めながらやっていきたいという強い思いでやってきました。ただ職員の皆さんとのコミュニケーションの取り方とかいろいろ話をしていくということはもっと自分に至らなかったことはあると思います。

Q片山副知事も一緒に職辞しないかと何度も進言したということなんですけれどもその時の思いというのはどう受け止めますか?

強い言葉と思いで片山副知事から職を辞しませんかという話は4回か5回ほどありました。いろんな思いがその時はありました。

Qでも全会一致で不信任決議案が可決となった。なぜこうなったと思われますか?

ここは私のやはり責任、力不足のところもあったと思います先ほど申し上げた通り片山副知事からもそういった進言ありましたけど、やはり私は改革を進めて県民の皆さんに直接届く政策をしっかりやっていきたいという思いで3年やってきた。これがこれまでの20年の県政からすると、だいぶ違う仕事のやり方、事業の進め方になっていますので、そこが大きな背景としてもしかしたら県職員の皆さんであったり、県議会の皆さんからもちょっとどういうふうなコミュニケーションをしっかりとってほしいという思いがベースにあって、今回の文書問題もあって、県議会の方が大きな判断をされたんだというふうに思います。

Q県立大学の無償化をこれからも進めていきたいという話がありましたけれども、制度完成するのって2年後になりますよね。いま辞職となれば道半ばになりますけれども、今後どうしていきたいとお考えですか?

これは大事な施策です。教育の無償化というのはやはりこれから奨学金の返済に苦しんでいる学生さんもおられますので、県立大学の無償化はやっぱりしっかり制度完成まで進めていきたいという思いは今もありますね。

Qでは出直すということでしょうか?そこは不信任決議案の対応ですね。

ここは自分の中でどういうふうにするかということはしっかり考えていきたいというふうに思いますけど、思いとしては県議会の皆さんも去年、今年の予算で賛成いただきましたから、やっぱりこの教育の無償化の意義、大切さというものは理解いただいていると思います

Q当時の負託を受けて残り県政を全うしたいんだという話がありましたけれども、当時の負託と今改めて得られる負託というのに支持に差はないという感じですか?

当然今県政はこの間の不信任決議の可決もあったり辞職というのもありましたので、県民の皆さんの中には今の県政で大丈夫か本当に大丈夫か心配だという声はたくさんあるということは事実だと思います。それでもやはり私は兵庫県を新しいステージに持っていきたいという強い思いでこれまでやってきましたので、至らないところたくさんあるかもしれないですけど、県民の皆さんにはご理解いただきたいですし改めて今の状況を申し訳ないと思っています

Q知事という存在はどうあるべきだと知事はお考えですか

県民の皆さんの厳しいご指摘、本当にしっかりと受け止めたいと思います知事というのはやはりですね約540万人の県民の皆さんの生命や財産安全安心を担う仕事ですから私自身はやっぱりしっかり県民の皆さんのために何をすべきかということをしっかり考えていくということが大事だと思います

■今後の進退「できるだけ早く決断」

Q厳しい声もありましたが、「知事」という存在はどうあるべきだと思いますか?

県民の皆さんの厳しいご指摘、本当にしっかりと受け止めたいと思います。知事というのはやはり約540万人の県民の皆さんの生命や財産安全安心を担う仕事ですから、私自身はやっぱりしっかり県民の皆さんのために何をすべきかということをしっかり考えていくということが大事だと思います。

Q進退の話をずっと聞かせていただいてますけれども、進退を決めないと選挙があるのかどうかもわからない困る議員さんもたくさんいらっしゃると思いますけれども、できるだけ早く決断されるお考えですか?

不信任決議案が成立するといずれにしてもその10日以内に判断をしなきゃいけないということですので、私自身も気持ちの方向性は固まりつつありますけどもやはりこれは大事な判断ですから、この3連休も含めてしっかり考えてできるだけ早くお示しできるようにしたいと思います。

Qどのようにそれを発表されますか?

やはり県庁で記者の皆様含めた記者会見という形でお示し発表することが大事だと思います。

Qでは最後に県民に伝えたいことありますか

改めまして兵庫県の県政が今の状況になってるということは改めて心からお詫びを申し上げたいと思います。3年間全力でコロナ対策含めて若者への支援頑張ってきましたけども今の状況というのは心から県民の皆さんにお詫びをしたいそしてそれでもなおやはり改革、そして新しい兵庫県を作っていくっていうこの思いを、ぜひご理解いただいて、これから私自身も不信任決議案に対する対応をしっかり考えて判断していきたいと思いますので、県民の皆さんには引き続きご理解をいただければと思います。

【LIVE】まもなく斎藤知事「進退表明」会見 失職し“出直し選挙”出馬へ 本日午後3時からの記者会見を生配信 不信任決議受け‟決断”
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