×

少子化などで厳しさを増す大学運営 学生確保へ広島県内の大学も模索続く

2025年4月3日 19:35
少子化などで厳しさを増す大学運営 学生確保へ広島県内の大学も模索続く

全国の女子大学のなかで初めての「理工学部」が誕生です。少子化などの影響で運営が厳しさを増すなか、各大学は学生の確保にしのぎを削ります。

広島市安佐南区の安田女子大学です。3日、入学式が行われ、約1500人が新たな一歩を踏み出しました。その中には、2025年度新設された全国の女子大学では初めての「理工学部」の学生たちの姿もありました。生物科学・情報科学・建築の3つの学科で、202人が1期生として新たな歴史を刻みます。

■安田女子大学理工学部 情報科学科 新入生・葛城結芽さん
「私は将来エンジニアになりたいと思っているので、大学でたくさん学んでいきたいと考えています」

■安田女子大学理工学部 松浦達也 学部長
「安心しました。最初は学生が集まるかすごく心配していました」

理工学部は3つの学科でいずれも定員60人を上回る学生を確保。一方、定員割れとなっていた短大は、2024年の入学者を最後に2025年度から募集をやめています。

少子化などを背景に、大学運営は厳しさを増しています。比治山大学は2027年度以降、短大の受け入れを停止。広島女学院は、大学の運営から撤退する方針を決めました。

どう多様な学生を確保するか。全国的に注目されているのが理系の女子学生です。広島大学は2026年度から理系の3つの学部で「女子枠」を設けます。2025年の新入生でみると、3つの学部で女子学生は2割に満たないのが現状です。

そして、全国の女子大学で初めて理工学部を設置した安田女子大学。新しい学部棟を建設し、オープンキャンパスの回数を増やすなどしてきました。

■安田女子大学理工学部 松浦達也 学部長
「女子大学の理工学部というのは、お互いに協力しながらリーダーシップも発揮していけるということにメリットがあると思っている」

■安田女子大学理工学部 情報科学科 新入生・葛城結芽さん
「もともと女子大志望だったので、女子大に理工学部が開設されると聞いて積極的に動けるのではないかと思いました」

少子化、そして多様化のなかでどう学生を集めるのか、各大学がしのぎを削ります。

(2025年4月3日放送)

最終更新日:2025年4月3日 19:35
    一緒に見られているニュース