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シーボルトの眼と呼ばれた男「川原慶賀」が描いた19世紀初頭の「長崎出島之図」修復完了《長崎》

2024年4月5日 20:50
シーボルトの眼と呼ばれた男「川原慶賀」が描いた19世紀初頭の「長崎出島之図」修復完了《長崎》

オランダ商館医=シーボルトのお抱え絵師とされる川原慶賀が19世紀初頭の出島の全景を描いた「長崎出島之図」が修復され、公開されています。絵だけでなく額縁まで貴重な更紗生地を使い、忠実に再現しました。

長崎市片淵の長崎大学附属図書館 経済学部分館で開かれている、川原慶賀の史料を集めた展示会。

川原慶賀は、江戸時代、シーボルトに同行し日本各地の絵を記録したことから「シーボルトの眼」とも呼ばれています。

19世紀初頭の出島の全景を描いた「長崎出島之図」は、専門業者により約半世紀ぶりに修復されました。

(長崎大学附属図書館 宮脇 英俊主査)
「全体的に以前は汚れとか、経年の劣化などで茶色っぽかった。今回の修復によって、川原慶賀(が描いた当時の絵に)戻ったといっても過言じゃない」

商館長が暮らしたカピタン部屋の三角階段など、当時の出島の様子が立体的に描かれています。

また・・・

(幸田 華歩 記者)
「長崎出島之図の周りには、江戸時代後期に作られた本物の更紗という布が貼られているんです」

貴重な更紗生地を使い、絵だけでなく額縁まで忠実に再現しました。

(長崎大学附属図書館 宮脇 英俊主査)
「実際に来てもらって見てもらうと、より一層、出島の良さがわかるのではないか。ぜひこの機会に見てほしい」

川原慶賀展は、長崎大学附属図書館 経済学部分館で、6月2日まで開催されます。