外国人にも人気「日本で一番有名な犬」 生誕100年・ハチ公の「連続写真」発見
東京・渋谷の象徴「忠犬ハチ公」。今年、生誕100年を迎えたハチ公の生前の写真が新たに発見されました。見つかった2枚は、正面と横顔を連続で撮影した貴重な写真です。
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渋谷駅前の「ハチ公像」には日本人のみならず、多くの外国人が連日訪れています。
グアテマラから来た人
「ハチコウ! ハチコウ!」
「日本で一番有名なわんちゃん」
“ハチ公人気”はグッズ店でもみられました。「ハチふる SHIBUYA meets AKITA」では、お客さんの約7割が外国人だといいます。
アメリカから来た人
「とってもカワイイ!」
中国から来た人
「カワイイわんちゃんを買ったの。詳しくは知らないんだけど」
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秋田犬の「ハチ公」は、1923年に生まれました。飼い主が亡くなった後も主人の帰りを渋谷駅で待ち続けました。
そのハチ公は生誕100年を迎え、節目となる今年、貴重な写真が発見されました。新たに見つかった2枚の写真は正面と横顔をとらえたもので、連続で撮影されたものです。
学芸員 松井圭太さん
「同時期に正面と横顔を撮った写真があるということは今後、彫刻や3Dを作るときに非常に有効な資料になる」
さらに――
学芸員 松井圭太さん
「式典用のリボンをつけている。昭和9年の3月10日夕方近くに撮影されたことがわかる」
ハチ公がつけているリボンなどの特徴から、当時の募金イベントでの写真と判明。死ぬ1年前の姿ということになります。
学芸員 松井圭太さん
「生前の写真で日にちまで特定できるのはすごく貴重」
ほかにも新たな写真が見つかりました。神戸から来た子どもと生前のハチ公を撮った写真で、後ろにはハチ公像も映っています。ハチ公像が建てられてからハチ公が死ぬまでは11か月ほどで、そのわずかな期間に撮影されました。
学芸員 松井圭太さん
「ハチ公像とハチ公が写っている写真、非常に少ない。今確認されているものでも、これを入れても2枚か3枚」
貴重な理由はこれだけではありません。
学芸員 松井圭太さん
「神戸からわざわざやってきて記念写真を撮る。当時どれだけハチ公・ハチ公像の人気があったかがわかる貴重な写真」
わざわざ遠方から会いに来るなど、当時のハチ公の人気ぶりもこの写真からわかるといいます。
持ち主に話を聞くことができました。
写真の持ち主 大島健一さん
「真ん中が私の父で左右がその兄弟。(最初は)父親の幼いときの写真があってよかったなというぐらいだった」
どうやってハチ公と撮影したのか。写真に写るおじから聞いたといいます。
写真の持ち主 大島健一さん
「肉を持ってきて、そこまで考えてやった節がある」
ハチ公とハチ公像を同じ画角に入れるため、お肉を使ってハチ公を呼び寄せたといいます。
写真の持ち主 大島健一さん
「貴重な情報として、そこからまた皆さんのハチ公に対する思いを広げてもらえたらいいな」