「ずれた方が表情豊かに」僧侶が作る“消しゴムはんこ” メッセージは…
僧侶が作った「消しゴムはんこ」が、今、話題となっています。
◇
「六地蔵にするために身体をたくさん押します」
厳かな本堂の中で僧侶が作っていたのは、消しゴムはんこで描く“お地蔵さん”です。
新潟県にあるお寺の住職が作り、SNSに投稿した動画は、約1か月で400万回以上再生されました。六地蔵の顔は“あえてずらしながら”押していき、すべてばらばらの表情になっています。
あっというまに完成しましたが、実はここに「かわいい!」だけでない“深い意味”が込められていました。
投稿に書かれていたのは、「私たちの人生も同じで、ひとつの正解を全員が目指す必要もないのかなぁと思います」。押し方1つでずれていく顔のように“一人ひとりの人生は違っていい”というメッセージです。
青木山極楽寺 住職 麻田弘潤さん
「ずれてしまったほうが、かえって表情も豊かになる。違いを出すことでもっと豊かな生活ができるんじゃないかと」
“仏教”と“消しゴムはんこ”。まったく違うもののようで、実は通じることがあるといいます。
青木山極楽寺 住職 麻田弘潤さん
「仏教で諸行無常という教えがあるんですけど、あらゆることがどんどん移り変わっていくというなかで、他人さんであればなおさらで、みんな違っていくんだ、変わっていくんだというのと、(消しゴムはんこの)違いが出ていくというのは共通するかなと」
興味を持ってもらうことで、消しゴムはんこを通して、堅いイメージのある仏教の「敷居を下げていきたい」ということです。