京アニ社長「判決を経ても無念さは、いささかも変わらない」 京アニ放火殺人、被告の完全責任能力を認める 青葉被告に死刑判決
京都アニメーション放火殺人事件の裁判で、京都地裁は被告に死刑を言い渡しました。京都地裁前から中継です。
死刑が言い渡された瞬間、青葉被告はゆっくりと大きくうなずくようなそぶりを見せました。
青葉真司被告は2019年、京都アニメ―ション第1スタジオに放火し、36人を殺害した罪などに問われています。
検察は先月、被害者の多さなどから事件の重大性を指摘し、争点の責任能力については、自身の作品が京アニに盗用されたという被告の妄想は「動機を強化した程度で限定的」と死刑を求刑しました。
一方、弁護側は「被告は事件当時、妄想や幻聴に支配されていて、責任能力はない」と無罪か、そうでなくても減軽されるべきと主張していました。
京都地裁は25日の裁判で、完全責任能力を認めた上で「被害者らの悲しみや苦痛は言い表せられない。被告に真摯(しんし)な反省は見られない」として、青葉被告に死刑を言い渡しました。
裁判を聞いた人「(青葉被告は)まったく変わらずに、表情を変えなかった。人間って、こういう凶悪な犯罪を犯すんだと、改めて思った」「青葉被告の生い立ちに不遇なエピソードがあったので、小さな日々の不満の種を周りの人に話していける社会にしないと、こういう大きな事件につながりかねないなと」
京都アニメーションの八田社長は「裁判所には、しかるべき対応と判断をいただいた。判決を経ても無念さは、いささかも変わらない」とコメントしています。