日本唯一の飼育へ!『東山動植物園』にコモドドラゴンのタロウくんが仲間入り
“生きた恐竜”こと、コモドドラゴンが名古屋市の『東山動植物園』に来園決定。新たな目玉となるニューフェイスを万全な体制で迎え入れるため、同園では入念な準備が始まっていた。
体長は約2m70㎝!「コモドドラゴン」が来園
さまざまな動物の展示で、来園者を楽しませてきた『東山動植物園』。この園に来週18日、“生きた恐竜”が仲間入りする。
世界最大のトカゲ「コモドオオトカゲ」、別名「コモドドラゴン」だ。来園するのはコモドドラゴンのオス・タロウくん、シンガポール生まれの13歳だ。体長は約2m70㎝、体重は80㎏にもなるという。
“超大型”ニューフェイスの来園に街の人々も興味津々。街頭インタビューでタロウくんの写真を見せると、「え!でか!めっちゃでかいやん!」、「かわいい!は虫類好きなので、個人的にはめっちゃ楽しみです」など期待の声が多く寄せられた。
環境も準備万端!飼育員は海外で研修中
現在国内では飼育されておらず、『東山動植物園』でも初めての飼育だというコモドドラゴン。『東山動物園』今西鉄也副園長によると、コモドドラゴンのタロウくんは、園内でかつて「ゴリラ舎」として活躍していた屋内展示室に迎え入れられるそう。
展示室にはタロウくんが歩きやすいよう、早くも床にウッドチップを敷きつめるなど準備万端だ。
しかし、飼育するには注意しなければいけない点もあるという。「人も襲われる可能性がある。(かまれたら)出血が止まらなくなっちゃう」と、今西副園長はコモドドラゴンの生態について話す。
歯から毒を出し、獲物を弱らせるというコモドドラゴン。そのため、現在シンガポールにて、同園の飼育員がエサの与え方などについて研修を続けているという。
しかし、なぜ『東山動植物園』にコモドドラゴンが来園することになったのか。同園によると、『上野動物園』にいたメスのコモドドラゴンを、シンガポールの動物園が繁殖のために借り、シンガポールでタロウくんが誕生。母親の故郷である『上野動物園』にタロウくんが返される予定だったが、飼育スペースがなかったため、『東山動植物園』が受け入れることになったのだ。
タロウくんの来園に河村たかし名古屋市長は、「かつてから、名古屋はコモドドラゴンを導入しようと熱心だから、そちらでどうぞと言っていただけた。(コモドドラゴンを)子どもで大好きな人もいるので、非常に楽しいことだと思っています」とコメントした。
タロウくんの一般公開は来月下旬
名古屋市中区にあるインドネシア料理店『cafe&dining Bulan Bali』。ここでも、コモドドラゴンを待ちわびる声が。「そうですか!わぁすごい!」とタロウくんの来園に嬉しさを表すのは、『cafe&dining Bulan Bali』のウィウィ・スティアワティさん。
コモドドラゴンは、野生で約3000頭しかいない絶滅危惧種。インドネシアでは、国の宝といわれるほど貴重な存在だという。一方、「ちょっと怖いですね。肉食ですので」と、コモドドラゴンの危険性に少し心配ものぞかせた。
ちょっぴり怖いが、さまざな人々から大きな関心を集めるコモドドラゴンのタロウくんの来園。今西副園長は、「(コモドドラゴンは)コモドドラゴンよりも大きい水牛とかシカを食べて、野生では暮らしています。そういうことをイメージしながら見ていただくと、迫力がより感じられるのかなと思います」と期待を寄せる。
コモドドラゴンのタロウくんは、『東山動植物園』にて来月下旬頃に一般公開される予定だ。