【恒例】世界のトイレ職人が技術を競う 磨くのは正確さと美しさ 海外拠点で現地生産のTOTOの狙い 北九州市
北九州市に本社を置く「TOTO」で、“トイレ作り”の技術を競う大会が開かれ、世界で働く職人たちがその技術を競いました。
工場にさっそうと入場してきたのは、日本を含む世界14拠点のTOTOの職人たちです。選ばれし30人が参加しました。
技術を競うのは、手のひらサイズのミニチュアトイレです。ヘラやカッターなどを使い、成形していきます。
どれほど難しいか、記者も体験させてもらいました。
■奥村三枝記者
「こちらは選手権と同じものです。」
まだ焼く前の柔らかい「粘土」の状態のトイレに、正確に穴をあけたり、まっすぐに形を整えたりするのは非常に難しい工程です。
■奥村記者
「何ミリとかのゆがみもダメなんですか。」
■TOTOサニテクノ小倉技術課・宮園勇さん
「それが基準になりますね。きれいにあけてある方が高得点になります。」
制限時間は60分です。細かい穴をあけ、形をなめらかに整えて、その正確さと美しさを競います。
■TOTOレストルーム事業 衛陶生産本部・山﨑政男 本部長
「陶器は割れ物ですし、重量も重いので、それなりに輸送コストもかかります。現地で作った方が有利ということが言えます。」
そして、TOTOが海外拠点で現地生産する一番の目的は「その国のTOTOになる」というポリシーがあるからです。現地での雇用を生み出しています。
■小倉工場・畑中南さん
「緊張しましたし、やっぱり難しいですね、初めての作業もあったので。仕事でこれが生かせればな。」
■TOTO U.S.A・バーナック コングさん
「素晴らしい、よかった。たくさんの国の人と一緒にできて、とても興奮しました。」
■山﨑 本部長
「手作りでしかできないもの、高い性能・品質を上げるために、ロボット以上のものを要求される部分があある。技術を継承していく、やりながら覚えていく、そういうことが必要になってくる。」
繊細な技術の伝承と向上を目的に、毎年行われるこの大会。29日、優勝者が発表されるということです。