新型コロナの公的融資詐欺事件 被告人質問で元寝屋川市議の女は「詐欺ではない」と主張 福岡
新型コロナの公的融資制度をめぐる詐欺事件で起訴された、大阪府寝屋川市の市議会議員の女の裁判です。17日の被告人質問で女は、公的融資の仲介をすることで「国政に挑戦できるかと思った」と当時の心境を語りました。
起訴されているのは、元・寝屋川市議会議員の吉羽美華被告(43)です。
吉羽被告は2021年1月、すでに有罪判決を受けた知人の男とともに、久留米市の医療法人に6億円の公的融資を受けさせ、業務委託料として2億3000万円をだまし取ったなどとして、3件の詐欺の罪に問われています。
おととし12月に行われた初公判で無罪を主張し、全面的に争う姿勢を示していた吉羽被告。17日の被告人質問では、これまで通り詐欺ではないと主張しました。
■吉羽美華被告
「詐欺に関わったことも企てたこともないし、したこともありません。私自身がもっと早く詐欺だと気づけば、多くの被害者や加害者が出なかったと思うので、判断ミスをしたと思います。」
また、共謀した男から、出会った翌日に公的融資の仲介の話を持ちかけられたと話した吉羽被告。
■吉羽被告
「無担保無保証で融資と呼んでいるが、実質補助金のような性質で金利だけ払えば返済してもらうことを考えていない資金。」
返済は必要ないと言われても詐欺だとは疑わず、複数の医療機関に紹介したといいます。
その時の心境について問われると。
■吉羽被告
「(知人の男は)政財界に大きな縁があり、この人に引き上げてもらったら国政に挑戦できるかもと思い、この人についていかなくちゃと思っていました。」
男に認められれば国政への足がかりになると考えていたと話しました。