妻を殺害した罪に問われていた元長野県議会議員に、長野地方裁判所は23日、懲役19年の実刑判決を言い渡しました。

殺人の罪に問われていたのは、元長野県議の丸山大輔被告（50）です。

丸山被告は2021年9月、長野県塩尻市の自宅兼酒造会社の事務所で、妻の希美さん（当時47）の首を絞めて、殺害した罪に問われていました。

これまでの裁判で丸山被告は、「妻を殺害したのは私ではありません」と一貫して無罪を主張。

一方、検察側は「被告人以外で事実を説明することは不可能」などとして、懲役20年を求刑していました。

直接的な証拠がない中で、検察側と弁護側の主張は真っ向から対立し、裁判所がどのように判断するか注目されていました。

■元県議妻殺害事件 ■
この事件は、3年前の2021年9月29日に発生。

塩尻市にある丸山被告の自宅 兼酒造会社の事務所で妻の希美さん・当時47歳が殺害されているのが見つかり、死因は首を絞められたことによる窒息死でした。

県警は、殺人事件として捜査本部を設置し、進展がないまま1年が経過。

そのころ、丸山被告はテレビ信州の取材に応じていました…。

丸山被告
「思い当たることがなさ過ぎていまだにみんな不思議なふうに思っています。本人がそんな人の恨みを買うようなタイプでもないですし、何があったか知りたいという気持ちは持っています」

しかし、インタビューに答えた「2か月後…」

「議会議員氏名 丸山大輔 男 48歳本日11月28日午後9時12分に通常逮捕したました」

殺人で逮捕・起訴されたのは希美さんの夫で元県議会議員の丸山大輔被告でした。

そして今年10月に迎えた初公判。

丸山被告
「妻・希美を殺害したのは私ではありません」

こう話し、起訴内容を否認していました。

裁判の争点になっているのは、丸山被告が犯人かどうかの「犯人性」。

これまで「被告の所在」や「動機」など4つの論点で合わせて「18回」にわたり審理が行われました。

いずれの論点でも、無罪を主張する弁護側と、検察側は、真っ向から対立。

これまでの審理で、丸山被告が犯人であることを示す「直接的な証拠」はなく検察側は状況証拠を積み重ね、「計画的な犯行で悪質であり特に重い量刑が妥当」とし、懲役20年を求刑していました。

長野地方裁判所は23日、元長野県議の丸山大輔被告に懲役19年の実刑判決を言い渡しました。