3年前、塩尻市の介護施設に入居していた当時77歳の女性に向精神薬を飲ませて殺害した罪などに問われている男の裁判員裁判で、14日、検察側は懲役17年を求刑しました。弁護側は、無罪を主張して結審しました。 殺人の罪などに問われているのは、諏訪郡下諏訪町に住む介護施設の元職員、望月大輔被告42歳です。 起訴状などによりますと、望月被告は、2022年5月28日ごろ、当時、勤務していた塩尻市内の介護施設で入所者の前田裕子さん当時77歳に対し、何らかの方法で向精神薬を飲ませ、薬物中毒にして殺害したとされています。さらに、介護施設の利用者の通帳を使い、現金を引き出した盗みの罪や同僚の女性に薬物入りの飲料を飲ませた傷害の罪にも問われています。 14日の裁判で、検察側は「過去に薬の過剰摂取で医師から注意された経験などから前田さんが死亡する危険を認識していた」と指摘。望月被告に懲役17年を求刑しました。 これに対し、弁護側は、「当時、心神喪失、あるいは心神耗弱状態で責任能力がなかった上、薬で死亡してしまうとは認識しておらず、殺意はなかった」として無罪を主張しています。判決は3月26日に言い渡されます。
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