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この時代に夜間中学校が必要とされる理由とは?集まる生徒たち 福島・福島市

2024年7月10日 18:48
この時代に夜間中学校が必要とされる理由とは?集まる生徒たち 福島・福島市

2024年4月に福島市で県内初となる公立の夜間中学校が開校しました。
ここには様々な理由で学びなおしたいと集まる生徒たちがいます。この時代に、夜間中学校が必要とされる理由とは?

この春、福島市に開校したとある学校。
ここには、夕方、年代・性別、それに国籍を問わずさまざまな人が集まります。

■高野吉富さん(65)
「いままで勉強できなかった時期があって、小中学校のころ、恥ずかしいけど、その中で勉強したいなというのがあって」

■カンボジア国籍 ベン・スレイニッチ さん(43)
「今、色々と読めないから、もっと新聞のような日本語を読めるようになるといいな、世界がもっと広く見えるのかなて」

公立の夜間中学校「天神スクール」です。
平日午後5時過ぎから9時頃まで10代から80代の17人が授業を受けています。

理由は様々ですが“学びたい”と思う気持ちはみな同じです。

■安齊陽海さん
「中学1年生と2年生の間にクラス替えが行われて、その時に仲の良い友達とバラバラになって、半年は持ったけど、冬休みが空けた頃には学校行きたくなくなって、そこから引きこもるようになって」

19歳の安齊陽海さん。
15歳の頃、学校に馴染めなくなり家にひきこもるようになりました。

■安齊陽海さん
「自分には経験が足りていない、あと人とのコミュニケーションが足りていないと。普段色々と勧めてこない母が自分に対して入学を勧めきたので、入ってみようなかなという気持ちになった」

いわゆる不登校も、夜間中学校が必要とされる理由の一つです。

文部科学省の調査によると、小中学校での不登校の児童・生徒の数は年々増加していて、2022年は過去最多のおよそ30万人となりました。
この夜間中学校は、様々な年代の人と交流ができ、時に“人生の先輩”に教えをこうことができるのも魅力の一つです。

■高野吉富さん
「わからないことはおしゃべりして、教わったり教えたりできる場でもある。最高の場だと思う」

■安齊陽海さん
「普通の学校では学べないことがあって、面白いなと思う」

この学校に通って2か月。学校に馴染めなかった安齊さんにも心境の変化がありました。

■安齊陽海さん
「今は勉強しててかなり楽しい。学び続けることによって、高校進学、そこから就職すると思うので、普通の道に戻れるんじゃないかと。なんかしらの夢を見つけたい」

学びたい気持ちを支える夜間中学校。教室には“きょうも夜に”希望の光がともります。