県知事選再選の塩田氏「県民の熱い期待感じた」投票率は44.76%と低迷…専門家はどう見る?
現職に新人2人が挑んだ今回の選挙。塩田さんは幅広く支持を集め再選を決めました。三つ巴の戦いを制した現職の塩田 康一さん。投票総数の約6割にあたる33万7357票を獲得しました。
(塩田康一さん)
「まさに県民党として戦ってきた選挙戦であった。多くの県民の皆様の県政に対する熱い期待を肌身に感じ今後の4年間にむけてしっかりと取り組んでいかなければならないと決意を感じた」
ドルフィンポート跡地への総合体育館の建設に反対した米丸麻希子さんは約18万票を集めたものの及びませんでした。
(米丸麻希子さん)
「知事選において県民の審判はあそこに体育館をよしとしたということに関しては本当に残念。止めることができなかったのは残念としかいいようがない」
川内原発の運転延長に反対した樋之口里花さんは支持を拡げられず、約5万3千票でした。
(樋之口里花さん)
「自分の中では伝えたいことを伝えられたと思っているので満足している」
今回の結果について政治学が専門の鹿児島大学 藤村 一郎准教授は。
(鹿児島大学 藤村一郎准教授)
「4年間の塩田県政の信任選挙だった。結果見ての通り信任されたということ」
選挙戦では、米丸さんと樋之口さんがドルフィンポート跡地への総合体育館の建設や、川内原発の県民投票を巡る対応で塩田県政を批判し争点化しましたが、大きな論戦には至らず。塩田さん自身は、人口減少が進む中で、地域をどう維持発展させるかが課題とし農林水産業や観光関連産業、企業の稼ぐ力を向上させる必要性を訴えました。
(塩田康一さん)
「これまでの4年間をしっかりと県民の声をしっかりと聞いて県民の目線で県民のみなさんが主役の県政の実現と言う風に取り組んできたがそういったことにも一定の理解を頂けた」
塩田さんは、政党や団体の支援がなかった4年前とは一転、今回は、自民党、公明党、国民民主党、連合鹿児島と与野党相乗りの推薦を受け組織票を固めました。さらに、4年前から支える草の根のメンバーとともに支持基盤を広げ無党派層からも幅広く支持を集めました。米丸さんの地盤、姶良市以外の全ての市町村で米丸さん樋之口さんを上回る票を獲得。米丸さんと樋之口さんの票を合わせても塩田さんの票には及ばない結果となりました。
一方、投票率ですが、同じ日に行われた東京都知事選は6割を超えたのに対し、鹿児島県知事選は5割を割った前回よりさらに5ポイント余り低い44.76%でした。体育館や川内原発など争点はあったものの、この争点に対する有権者の関心が高まらなかったことも要因と考えられます。
(鹿児島大学 藤村一郎准教授)
「政治家は政治家で民衆目線 に立たないといけないし民衆は公的領域や政治にもっと近寄っ ていかなければ33互いに協力して民主主義をつくっていくしかない」
様々な課題を抱える中どう舵をとっていくのか、2期目の塩田県政を私達はしっかり注視しなければなりません。