この事件は去年4月柴田町で村上隆一さん(当時54歳)が自宅で包丁で刺され殺害されたもので、二男の村上直哉被告と長男の妻・村上敦子被告が殺人などの罪に問われている。

この裁判では検察側が「敦子被告が霊媒師JUNになりすましSNSで直哉被告に殺害を仕向けた」と主張。
弁護側は「直哉被告が殺害を指示されたのはあくまで霊媒師であり敦子被告との共謀の事実はなかった」と主張していた。

直哉被告と敦子被告の共謀があったかと犯行当時、直哉被告に責任能力があったかが裁判の争点となっている。

19日の裁判で検察側は「直哉被告のスマホの解析から“霊媒師JUN”が使用したIPアドレスが敦子被告の携帯のものだったことなどから、敦子被告が霊媒師になりすましたことは明らかで、JUNになりすまして直哉被告に殺害を決意させた」「精神鑑定の結果から直哉被告に精神的な異常はみられない」ことなどから、直哉被告(25)に対し懲役23年、敦子被告(48)に懲役30年を求刑した。

一方、弁護側は「敦子被告が霊媒師JUNのSNSアカウントを削除した証拠がない」ことや「直哉被告が劣悪な生い立ち環境から呪いを信じるなど特異な考えをもっていること」などとして共謀の事実を否定。

直哉被告には懲役9年以下、敦子被告には執行猶予付きの判決を求めた。

裁判は19日で結審し判決は今月25日に言い渡される予定。