【独自解説】 “統一教会”との繋がりは「問題なかった」、安倍元首相銃撃事件については「たまたま“統一教会”と関連付けて暗殺」細田博之衆院議長が辞任会見で数々の疑惑に言及「安倍さんを7年間も支えてきた私が、どうしてここでまだ苦労しないとならないんだろう」

体調不良を理由に議長を辞任する意向を表明している細田博之衆院議長が10月13日、会見を行いました。「言論の府」のトップにもかかわらず、これまで様々な問題に対して、自ら会見を開いて説明することがなかった細田氏。果たして何を語るのか?ジャーナリスト・鈴木エイト氏、全国霊感商法対策弁護士連絡会・阿部克臣弁護士の解説です。
会見によると、衆議院議長を辞職する理由については、以前脳梗塞を患い、血をサラサラにする薬を飲むと膀胱に血が溜まるなど、体調が芳しくないからだということです。一方で、「脳梗塞が、またさらにひどくなったら別だが、持病を抱えたこの程度なら支障はありませんので、その点は大丈夫です」とし、議員は続ける意向を示しました。
また、セクハラ疑惑については、「我々は、裁判で証明するしかないんです。セクハラがあったということは、誰か被害者がいるということですが、どの新聞社の方も、どの政党職員の方も、1人もセクハラをされたという主張がないんでございます。従って、“待っている”といったら変ですが、待っていざるを得ない。で、公判が始まって、訴訟で、『じゃあ、どなたが被害者なんでしょうか?』『その被害者は、どのようなセクハラを受けたんでしょうか?』ということを聞きたいと思っているわけです」と否定しました。
さらに安倍晋三元首相が亡くなったことに対し、「安倍さんが悪いということは何もなく、安倍さんが殺されたことは、全く“統一教会”とかそんなものと関係ないわけです。そのことは皆さん、ご存知ですよね?しかし、たまたま山上容疑者が関連付けて暗殺してしまったと。これは本当に悲しいことで…」と述べ、さらに「私は、ずっと“うつ状態”です。なんで安倍さんが死ななきゃならなかったか。安倍さんをずっと7年間も支えてきた私が、どうしてここでまだ苦労しないとならないんだろうということを、つくづく考えてきたわけで、ずっと“うつ状態”だと言ってもおかしくないぐらいの状態です」と話しました。
また、“統一教会”との関係については、これまで書面などで会合に出席したことなどを認めていましたが、今回の会見で、「“統一教会”については、問題があったんじゃないかとおっしゃる方がいらっしゃいますけど、そんな問題はございません。いろんな噂は聞きました。何何議員が『細田が何か言ったんじゃないか』とか、そういう噂を言う者はおりますけど、そういうことは一切ございません」と発言しました。
Q.“統一教会”との関係、細田衆院議長は、濃淡で言えばかなり濃い方ですよね。しかし、会見での回答をみると、非常に曖昧な印象を受けました。
(ジャーナリスト・鈴木エイト氏)
「そうですよね。山上被告の犯行に対して、『たまたま“統一教会”と関連付けて暗殺した』みたいなことをおっしゃいましたけど、事件は当然あってはならないことですが、“統一教会”と政治家の関係については、細田さんが『問題ない』と言いきってしまえるものではないということは、これまでで十分検証されていますよね」
Q.“統一教会”を巡って辞任に追い込まれた大臣もいるわけですから、次の選挙に出るとしたら、ここの総括はちゃんとしなければいけないと思うのですが、会見をお聞きになっていかがですか?
(全国霊感商法対策弁護士連絡会・阿部克臣弁護士)
「非常にびっくりしたのが、“統一教会”の問題性・違法性は、今回文科省が解散命令請求をして、その理由も詳細に発表されているにも関わらず、細田氏自身はその問題性を全く認識していないし、認識しようともしないし、認識するつもりもないと。細田氏はこういう方ということが、この会見で改めてはっきりしたということで、まず非常に驚いています。全国民の代表ということで“そういう地位”にありますから、このことは有権者にはきちんと次の選挙で判断していただく必要があると思います。今日の発言を踏まえた上で、この方が国会議員を続けるべきなのかどうかというのを、我々はきちんと判断していく必要があると思います」
(「情報ライブ ミヤネ屋」2023年10月13日放送)
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