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誰もが楽しめる“あったかい”アイスクリーム 開発者の鳴門市の姉妹が込めた思いとは【徳島】

2024年2月8日 18:09
誰もが楽しめる“あったかい”アイスクリーム 開発者の鳴門市の姉妹が込めた思いとは【徳島】
アイスクリームなのにあったかい」、この言葉をモットーに誰もが楽しめるアイスを開発した姉妹が徳島県鳴門市にいます。

このアイスの開発を始めたのには、あるきっかけがありました。

あたたかい思いが詰まった「TABBY ICE CREAM」のアイスクリーム


一口食べると、ひんやりと溶けていくアイスクリーム。

鳴門市で生まれたこのアイスには、あたたかい思いが詰まっていました。

(豊成春子アナウンサー)
「鳴門市撫養町に、去年からアイスクリームを販売しているお店があると聞いてやってきました!」

鳴門市撫養町にある「TABBY ICE CREAM」代表の神例早紀さんと、早紀さんの姉の川野舞さんです。

こちらでは乳製品、卵、小麦、白砂糖、添加物を一切使用しないアイスクリームを販売しています。

テイクアウトのみの提供で日替わりのものが5~6種類、お土産にもできるカップは15種類ほど用意されています。

(「TABBY ICE CREAM」神例早紀代表
「開発に2年かかりました。味と食感に壁があって、コクがちゃんとあって、食感も滑らかなアイス。かつ、乳製品、卵、白砂糖、食品添加物、小麦の5つを使用していないという条件がこだわりです」

早紀さんは、もともと関西のホテルやレストランでパティシエ兼料理人として10年間働いていました。

おすすめのフレーバー「自家製チョコレート」を試食させてもらいました。

(豊成春子アナウンサー)
「いただきます!もっちりしていますね。口どけなめらか!チョコレート本来の良さが活きていて、しっかりと濃厚なので、生チョコレートを食べているような感覚に近いです。乳製品、卵、小麦などを使っていないとは、全く分からないです」

(「TABBY ICE CREAM」神例早紀代表)
「乳や卵アレルギーがある小さい子たちが、アイスクリームデビューとして来てくれます。特にチョコレートは、アレルギー対応のアイスクリームがすごく少ないので何回も買いに来てくれます」

ターニングポイントはお母様の死去


代表の早紀さんは、2021年に神戸から生まれ育った鳴門にUターンしました。

(「TABBY ICE CREAM」神例早紀代表)
「母が亡くなったことがきっかけで、人生のターニングポイントだったので」

2021年の春、姉妹の母・章子さんががんで亡くなりました。

(「TABBY ICE CREAM」神例早紀代表)
「だんだん固形物が食べられなくなって、口内炎が治らなくなる。熱い物も食べられなくなって、 最後に行きついたのがアイスクリームだった」

(「TABBY ICE CREAM」川野舞さん)
「体が弱っている中なので、ちょっとでも体に良い成分、ものを食べてほしかったが…」

母と同じ境遇にいる人に、安心して食べられるアイスを届けたい。

この思いが、二人を突き動かしました。

(「TABBY ICE CREAM」神例早紀代表)
「世の中に、『アイスクリーム×がん患者さん』という事業がまだなくて、ないんだったらやろうと思ったのが大きいです」

二人三脚で作り上げた理想のアイスクリーム


美味しくなければ意味がない。

パティシエとして妥協のないアイスを完成させたい早紀さんと、お店の経理など妹のサポートをする舞さん。

二人三脚で、ようやく理想のアイスクリームを作り上げました。

(「TABBY ICE CREAM」川野舞さん)
「(Q.お母様の顔は浮かんだ?)食べてほしかったですね。褒めてくれるかなぁ?」

(「TABBY ICE CREAM」神例早紀代表)
「でも、美味しいって言ってくれると思います!」

闘病中の母に食べてもらいたかったアイスクリームは、2024年1月、徳島を元気にする事業のコンテスト「とくしま創生アワード」の「プラン部門」でグランプリを受賞。

「TABBY ICE CREAM」を、より多くの人に知ってもらうきっかけになりました。

(「TABBY ICE CREAM」川野舞さん)
「タビーアイスクリームといったら、イコール、がん患者さんへのギフトとかプレゼントしようかなとか、食べようかなとか」

(「TABBY ICE CREAM」神例早紀代表)
「全国のがん患者さんやサポートしている方に一番届けたくて。小児がんの子たちにタビーちゃんのアイス食べられるから、治療を頑張ろうと思ってもらえるような助けになる、癒しになる存在になりたいなと思っている」

「アイスクリームなのに“あったかい”」

アイスから始まるあたたかい世界は広がり始めています。


「TABBY ICE CREAM」
 鳴門市撫養町南浜蛭子前東62-3(営業時間 13時~18時 ※不定休)
  フレーバーは全部で34種類で、素材はなるべく鳴門産のものを使っています。
  「さとうらゴールド」を使ったサツマイモアイスも試作中で、間もなく完成
  ねばり気や滑らかさを出すための増粘剤の代わり、にうるち米を使用。
  世界の植物性ミルクをたくさん取り寄せて厳選。

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